福岡を拠点とするアイドルグループ「HKT48」の田中美久(21)が、大躍進中だ。昨年、雑誌等の表紙を飾った回数が多かった女性を対象にした「第9回カバーガール大賞」で芸能・音楽部門1位、総合順位でも2位を獲得。アイドル界のグラビア女王となった田中に、今後の目標などを聞いた。

 ――カバーガール大賞の芸能・音楽部門受賞、おめでとうございます

 田中 振り返ると、去年は本当にものすごいペースで撮影していたんだと実感してます。いろんなことがあったけど、頑張ってよかったです。自分は撮っていただくことしかできないですし、ファンの皆さんのおかげ。それにスケジュールを調整してくださったスタッフさんのおかげです。コンビニでも、自分を見つける機会が増えました。 

 ――もともとグラビアは自分の〝強み〟だと思っていた?

 田中 全然です。(元HKT48の)宮脇咲良さんが表紙を飾っている雑誌を見て、「すごいな~」と。いつかは表紙になってみたいけど、人気もないし、無理だろうなって思ってました。大人になっていくにつれて、私の頑張る姿を見てくださる方も増えて、写真集のお話をいただいて。本当にそれからチャンスが広がりました。

 ――20歳のときに出した初のソロ写真集「1/2少女」ですね。一気にグラビア界でブレークするきっかけに

 田中 自分の中でも頑張り時だと思っていたし、写真集をきっかけに、どんどん雑誌に載せさせていただく機会も増えた。でも、自分でもまさかここまで続くとは思わなかったです。

 ――多忙な撮影スケジュールで、大変だったのでは
 
 田中 楽しくお仕事をさせていただいてるので、あまり大変だなと思うことはなかったんですけど、改めて振り返ると、すごいスケジュールで頑張ってたんだなって。雑誌などで水着を色見や記事とかかぶらないように撮影していたんですけど、「あれ? この前着てたやつと同じだ!」ってなっちゃったり(笑い)。雑誌の発売日などを把握することも大変だったので、それだけ忙しかったんだって実感します。

 ――グラビア活動の反響は

 田中 家族は「ちゃんとダイエットしてる?」と仕事面では厳しく言ってくれたり、一方で欲しいものを買ってくれたり(笑い)。友達やメンバーも「美久を見つけたよ」と写真を送ってくれます。あとは(第5回カバーガール大賞のグランプリに輝いた)大原優乃ちゃんが「グラビアすごく頑張ってるね。応援しているし、いつも見てるよ」って言ってくれて。いろんな方に声をかけていただけてうれしいですし、自分が思っている以上にたくさんの方が見てるんだと。こんなに影響力があるんだと思いました。

 ――今年、美久さんの目標は

 田中 変わらずグラビアを頑張っていきたいですけど、演技やバラエティーをもっと頑張りたい。去年は顔を知っていただけた年だと思うので、今年は中身を知って愛してもらえる1年にしたいです。アイドルだからこそいろんなことに挑戦できると思います。

 ――女優業など具体的に挑戦したことは

 田中 以前、演技を1回やったときに、監督さんに「原石だ」と言っていただけたことがあって(笑い)。私は本当に感情移入しやすくて、ドラマや映画を見ると、その世界に浸って主人公になっちゃんですよ。精神的に追い込まれる作品だと影響されてしまうんです(苦笑い)。

 ――悲劇のヒロイン役を演じたらプライベートが大変そうだ

 田中 だから女優さんには向いてないかなとも思うんですけど(苦笑い)。でも、そのときに演技で悔しいと思うことが多くて、お母さんに電話をしたら「頑張ってきたからこそ悔しいと思えるんだよ」と言われて。たしかに気持ちがないことに対して、悔しいという気持ちは生まれないと思うので、私は演技が好きなのかなって。お母さんの言葉を胸に、演技だったりいろんなことを全力で頑張っていきたい。

☆たなか・みく 2001年9月12日生まれ、熊本県出身。2013年にHKT48の第3期生オーディションに合格。翌14年3rdシングル「桜、みんなで食べた」で初の選抜入り。18年、11thシングル「早送りカレンダー」で、矢吹奈子とともにシングル表題曲では初めてセンターを務めた。21年には1stソロ写真集「1/2少女」を発売した。