元SMAPで人気オートレーサーの森且行(49)が6日、川口オートレース場での開催(初日)に出場。レース中の事故による大ケガから802日、度重なる手術と長いリハビリを乗り越え、走路に戻ってきた。復帰初戦となったこの日は第9レースに登場。序盤で一気に5車を抜く圧巻の走りで見事、復帰戦で勝利を飾った。まだ体は完璧ではない。そんな森の劇的勝利を心身ともに支えたのはファンと同期25期の仲間たちだった。そして、人々を魅了する森の“本性”を本紙記者が明かす。
2021年1月24日の飯塚オートGI開設64周年記念レースで他車と接触し落車。肋骨骨折、骨盤骨折、腰椎破裂骨折の大ケガを負った。その後、手術を何度も行い、リハビリも耐えた。昨年12月から練習走行も繰り返した。すべては愛してやまないオートレース、この日のためだ。
復帰戦もブランクを感じさせない走りで見守ったファンを沸かせた。だが、この勝利はまだ序章。「大きな目標はもう一度、日本一になりたい。でもそんな甘くないと思う。今はB級なので、とにかくSGのレースに戻るくらいまでにはいきたい。そこを目標に一生懸命頑張っていきたい」
落車から復帰まで約2年3か月。「長いような短いような」と振り返る道のりの間には、イベント等でファンから温かい声援ももらった。「応援し続けてくれたおかげだと思っている。元気で1着を走っているところを見せられたので、恩返しになったと思う」と感謝の意を表した。
そして、森の復活の裏には仲間の支えとエールもあった。同じ25期の西村龍太郎(47=山陽)は今年、川口の開催に出場した際に森と一緒に練習走行を行った。「開催前に『次に来る時、6周引っ張ってほしい』と言われ、一緒に走ることは約束していた」。完全でなかった森だが「ビックリするくらい速くて追いつけなかった。『ウソでしょ、めっちゃ速いやん』と思った」と想像以上に車速があったようだ。
25期で全日本オートレース選手会埼玉支部の支部長でもある若井友和(49=川口)も思いを語る。「早く復帰してほしいとは思っていたし、うれしい。ここから半年、1年かけて元の状態に戻しSG戦線に復帰できる選手に、という願いはある。アドバイスや助けになれるように支えてあげたい」とサポートを約束する。また「養成所の時のケガなんて選手になれないと思うくらいひどいものだった。そこから、はい上がってきた。今回も乗り越えてくると思う」と復活を確信していた。
落車事故による大ケガからの復帰経験がある同期の有吉辰也(47=飯塚)も「個人的な経験からすれば(実戦で)走らないと分からないこともある。レースで使う筋肉とか柔らかくしなきゃいけない筋肉とかがあるので早く復帰してほしいと思った」と復帰を歓迎しつつ「スーパースターなのでやってくれると思う」と期待する。
また、森がケガを負った飯塚でともに落車した新井恵匠(38=伊勢崎、30期)は「緊張した。試走に入ってお客さんが拍手しているのを見て少し感激した。ここまで戻ってきたのはすごいことで、自分のこと以上にうれしい。諦めなければできるということを教えてもらった」と感慨深げだった。森は「今後もオートレースをよろしくお願いいたします」と一礼して記者会見を締めくくった。オートレースをとことん愛する男だからこそファンや仲間も熱いエールとサポートを送るのだろう。
【観客1000人増えた】森のカムバックを見届けようと多くのファンが平日にもかかわらず集まった。開門前に列ができるほどだったこの日の入場人員は3852人。川口本場開催の1日平均入場者数は2852人で、約1000人も多くのファンが駆け付けたことになる。選手紹介が始まり森が走路に登場すると、観客席側からは大きな拍手と歓声が上がっていた。
【SMAP5人と走った】SMAPのメンバーとともに激走した。森が使用したヘルメットに描かれた☆マークはSMAPの象徴的マーク。さらに青=中居正広、赤=木村拓哉、ピンク=稲垣吾郎、黄色=草彅剛、黄緑=香取慎吾と各メンバーカラーが入っている。現在もメンバーとは親交があり、今回の復帰についても「発表の2日前にメンバーには伝えた」と明かしていた。













