綱取り再挑戦はなるか。大相撲初場所13日目(20日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(26=常盤山)が幕内阿武咲(26=阿武松)を押し出して3敗を死守。優勝争いの単独トップを引きずり降ろして先頭に並んだ。取組後は取材対応せず、沈黙を貫いた。すでに今場所の横綱昇進は絶望的とはいえ、逆転Vなら来場所で改めて綱とりをかけた土俵に立つことができる。

 今場所の1横綱1大関は125年ぶりの異常事態。横綱照ノ富士(31=伊勢ヶ浜)は両ヒザ手術の影響で休場し、貴景勝は一人大関として奮闘を続けている。過去3場所は平幕優勝が続く中、角界内では唯一の看板力士に対する期待は大きい。名門・埼玉栄高の先輩で、同じ関西出身のもその一人だ。

 同親方は「(貴景勝が)昨年10月に出稽古に6、7回は来てくれて、ウチの力士も勉強になった。貴景勝は筋力がちょっと弱っていたから、その部分では少し教えた。それが身になっていたら、ありがたい。相撲の取り方は全部本人は分かっているし、筋力が付けばもっと貴景勝の攻めが生きる」とアドバイスしたことを明かした上で、次のようにエールを送っている。

昨年の断髪式では、貴景勝(右)にはさみを入れてもらった元豪栄道の武隈親方(代表撮影)
昨年の断髪式では、貴景勝(右)にはさみを入れてもらった元豪栄道の武隈親方(代表撮影)

「一人大関だし、ましてや横綱もいない。一番、番付が上の中で毎日取っている。プレッシャーはかかっているはずだし、その中で力を出す人が横綱になっている。(綱とりの成否は)分からないけど、本人も胸に期するものはあるのでは。貴景勝は優勝からもしばらく遠ざかっているし、優勝を目指して頑張ってほしい」

 同じ看板力士だったからこそ知る地位の重み。先輩大関の期待に、貴景勝は応えられるか。