ピン芸人日本一決定戦「R―1グランプリ2023」の予選が行われている。この予選に、かつて“天才小学生漫才師”とうたわれた若手芸人が挑戦した。お笑いコンビ「シブオンプ」の諸岡敬汰(26)。一度は離れたお笑いの道を、再び試行錯誤しながら歩み始めた諸岡の今に迫った。
2回目のR―1グランプリ出場となる諸岡は「シブオンプ 諸岡敬汰」ではなく、ピン芸人の「モロ」として1回戦に出場。2分間の予選を終え「緊張して全然でした」。言葉通り、結果は敗退となった。
諸岡は2008年、お笑いコンビ「マグナム」のツッコミとして、若手芸人の登竜門「今宮子供えびすマンザイ新人コンクール」に出場。NSC在学時代のダウンタウンも受賞した最高賞「福笑い大賞」を史上最年少の12歳で受賞した。出場者の中には若かりしころの「和牛」もいたといい、その快挙に周囲から“天才小学生漫才師”とも言われた。
コンビを解散し、一度はお笑いの道を離れた。一般企業に就職もしたが「仕事をして飯食って寝るだけの人生みたいな感じで、僕あんまり病まないんですけど、人生で初めて病んじゃった」。
そんな最中、お笑いへの思いが再燃。偶然にも「今宮――」優勝時に声をかけてくれた松竹芸能関係者の電話番号が残っており、電話をしたところ「僕のことを覚えてくださってて、『芸人やりたいです』って相談したら、『ウチの養成所おいでや』と言ってくださったんです」。
21年4月に松竹の養成所に入り、そこで出会った谷口弘晃とコンビを結成。22年5月から松竹所属芸人として活動している。
アマチュア時代は賞レースも「落ちてもいいや」という感覚だったが、プロになり「しっかり結果を出さないといけないと意識が変わって、緊張するようになりましたね」。
R―1に挑戦したのもその一環だ。
「普段一人で舞台に立つこともないですし、いい経験になるんじゃないかと思った。相方や周りの同期も出ると言ったし、『コイツには負けたくない』とか刺激にもなるし、競争が自分を成長させてくれるという思いもあった。年末年始もR―1のことで頭がいっぱいでした」
年末年始には多くのお笑い特番が放送されるが、「好きなんですけど、見すぎるのは良くないですね。ネタ作るときに『あの人がやってた気がする』とかよぎってしまう。いいネタを見て目が肥えすぎると、いいモノを求めすぎてネタ作りが遅くなり、先に進まなくなってしまう」と反省は尽きない。
お笑いに必死に向き合う姿に天才小学生漫才師の面影はない。本人も「僕は天才じゃないです」という。「キングオブコントもM―1も昨年を上回る結果を出したい。結果を出して松竹に恩返ししたい」という思いが原動力になっている。
関西のお笑い関係者は「ツッコミはフットボールアワーの後藤さんのようなキレがある。なんだかんだ言うても、小学生で名だたる先輩お笑いコンビを退けた潜在能力は高い」と評価する。諸岡の今後に期待だ。












