ユーチューバーで、ミステリー作家の雨穴(うけつ)氏の新著「変な絵」(双葉社)が発売後、全国主要書店で軒並みランキング1位となっている。5日間で15万部の異例ヒットとなった上、雨穴氏の衣装や踊りを大人や子どもたちがマネし、SNSに投稿する社会現象となっている。

 雨穴氏が今月20日に出版した「変な絵」は何かがおかしい9枚の奇妙な絵を題材に展開されていくスケッチ・ミステリーで、謎解きと読後感を巡って、SNS上でファンが意見を交流させる斬新な作品だ。

 作者の雨穴氏の素性が注目される中、昨年「変な家」で出版界にデビューして以来、顔出しNGを貫いている。さらに経歴や年齢はおろか、性別や国籍まで一切不明で、さらなる謎を呼んでいるのだ。

 出版元・双葉社は「われわれも雨穴さんに直接、会ったことがなく、誰も素顔は知りません。連絡はメールやSNSを通じて、全く素性が分からないんです。新時代の天才作家だと思います」と話す。もともとはウェブライターで、ユーチューブには4年前から動画を投稿している。

 白いお面に黒タイツの全身衣装で、ボイスチェンジャーを使っているのか、声から性別や年齢は分からない。ホッケー風のお面はジェイソンを彷彿とさせ、不気味さが伝わってくる。一方でコミカルなダンスや独特の歌を披露し、かわいいウサギのイラストを描くなど、そのギャップが受け、子どもたちもオモシロかわいいとマネをしているのだ。

 小説家、ユーチューバー、音楽家、イラストレーターなどマルチな才能の持ち主で、ユーチューブの登録者数は約70万人。SNS上ではハロウィーンの時期と重なり、若い女性や小学生らが雨穴氏のコスプレを投稿している。

 すでに映像化、海外向けへの翻訳化の話も飛び込んでおり、「雨穴さんのファンは海外にも多く、韓国、台湾などから翻訳出版のご提案も頂いております」(同社)

 ますます正体が知りたくなるところだが…。雨穴氏の中身は実は複数人いるのではないか、大物作家ではないかとのウワサも飛び交い、ネット上では盛り上がっている。

 来月には「変な絵」の謎解きとなる「新曲MV」が雨穴氏のユーチューブで発表される予定。〝謎の覆面作家〟の快進撃はどこまで続くのか。