実業家のホリエモンこと堀江貴文氏(49)が15日、米億万長者イーロン・マスク氏が衛星通信システム「スターリンク」について「無期限に資金を提供することはできない」とツイートしたことに、「一民間企業が永遠にタダで通信インフラを提供し続けるってのは現実的じゃないですね」と擁護した。

 マスク氏はロシアが今年2月にウクライナに侵攻を開始した直後から、通信インフラがマヒしたウクライナを支援するため無償でスペースX社が開発したスターリンクの提供を行ってきた。これが功を奏し、ウクライナは国内の混乱を最小限に食い止めている。

 ところが14日になってマスク氏は、「スペースXは過去の費用の回収を求めていないが、既存のシステムに無期限に資金を提供することもできません」とツイート。CNNもスペースXが先月、米国防総省に米軍の費用負担を要請し、できなければスターリンクによる支援を打ち切るとの書簡を送ったと報じている。マスク氏はこれまでに8000万ドル=約120億円を負担したことを明らかにしている。

 この話題はソーシャル型オンラインニュースメディア「NEWSPICKS」でも取り上げられ、堀江氏も反応。「まあ一民間企業が永遠にタダで通信インフラを提供し続けるってのは現実的じゃないですね。当たり前ですが、スペースXはイーロンマスクの個人企業じゃないのでね」と擁護した。
 ツイッターを6兆円で買収することが報じられるマスク氏には「ツイッターを買うことより、スターリンクでの支援継続の方がよほど世の役に立つ」と皮肉るコメントもあるが、堀江氏は実業家目線からマスク氏のシビアな判断に理解を示したようだ。

 一方、マスク氏は今月4日、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって、平和的解決のためロシアが実効支配するクリミア半島の恒久的割譲を提案して、ゼレンスキー大統領の怒りを買ったばかり。それだけに今後、様々な憶測を呼ぶことになりそうだ。

 なお、マスク氏の現在の資産は2190億ドル=32・5兆円となっている。