故郷の思いに応えられるか。大相撲秋場所で元大関の幕下朝乃山(28=高砂)は6勝1敗でV逸。次の九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)での十両復帰が消滅した。地元・富山の後援会は元大関の不祥事で活動休止を余儀なくされる一方で、水面下では激励会の開催などを計画中。関取復帰が見込まれる年明けの活動再開を目指している。

 朝乃山はコロナ対策の規則違反による6場所出場停止処分を経て、7月の名古屋場所で約1年2か月ぶりに復帰。三段目で全勝優勝を果たした。幕下で臨んだ秋場所で再び全勝Vなら九州場所で再十両の可能性があった中、11日目(21日)の6番相撲で痛恨の黒星。千秋楽では「本当に今場所で決めたかったので悔しい。終わってみれば6勝1敗という数字ですが、自分の中では全然ダメ。全部が悪かった」と唇をかんだ。

 朝乃山の関取復帰を信じていた地元も落胆。「朝乃山富山後援会」の北森正誠副会長は「21日までは(周囲も)非常に盛り上がってたんです。盤石な相撲を取っていましたし、安心感があったんですけど、残念ながら取りこぼしてしまって」と残念がった。同後援会は朝乃山の処分後、役員会を開く程度で事実上の活動休止状態となっている。今回で十両に復帰すれば活動を再開する予定だったが、それも延期になったという。

 また、北森氏は「今まではパブリックビューイングをやっていたんですけど、6場所出場停止になってからやめまして。再開時期を幕内に入ってからにしようか、十両からにしようか、いろいろ考えていたんだですけど(最短で来年1月の)初場所以降になりそうですね」と今後の見通しを語った。

 一方、朝乃山は秋場所前に「(地元に)帰れる度胸がない。認められるようになってから帰りたい」と胸中を吐露。関取復帰が先送りになったことで、里帰りを果たす時期も年明け以降となりそうだ。「関取になったら激励会を開こうという話が出て、来月あたりに帰って来られるかなと楽しみにしていたんですけど…。ご破算になるかなと思います。実はコロナで大関昇進のお祝いもできていない。あと1場所、2場所我慢して、来春になってからですかね」(北森氏)

 その朝乃山は来場所へ向けて「早く上に行きたいという気持ちはあります」ときっぱり。次こそ関取復帰を決めて、胸を張って故郷に帰れるか。