高木貫太(30)と福島敏貴(30)によるお笑いコンビ「ストレッチーズ」は先月、次世代のお笑いスターを発掘する「ツギクル芸人グランプリ 2022」で優勝した。ともに慶応大学出身の高学歴コンビの人気はうなぎ上りで、7月の初単独ライブのチケットもわずか3分で完売した。スターの階段を上り始めた2人の素顔に迫った。

 ――優勝から1か月。テレビ出演も増えている

 高木 今までバイトとライブしかなかった生活が変わりました。やっとお笑い芸人としてちょっとでも働いているという感覚というか、実感しています。

 福島 両親から芸人になるのをすごい反対されていました。優勝後に母が72インチのテレビを買って「あんたがより大きく見れるわ」と言ってくれて。直前まで「いつ辞めるの?」と言われていたのがすごい変わりました。喜んでくれてよかったです。

 ――2人は県立浦和高から慶応に進学。お笑いサークルで正式にストレッチーズを結成し大学生M―1グランプリで優勝

 高木 母親の影響で小さいころからお笑いが好きで、小中高とずっとお笑いオタクみたいな感じで。大学でお笑いサークルに入って、「お笑い楽しい。芸人になりたい!」と。大学4年生の時に母親に「お笑い芸人になりたいんだよね」と言ったら、泣きながら「なんでそんなこと言うの」って。元はといえば、お前のせいだろと思いました。

 福島 2人で就職活動も一緒にやっていたんで、芸人を目指すか悩みましたね。インターン先の、グループワークの発表の時、ホワイトボードを使わずにコントチックに伝えるというのもグループに提案して。それがちょっと笑いが入っている感じで、社員さんとかみんな笑ってくれてうれしかったんですけど、なんか会社でウケるのって生ぬるいなと思って。全員が面白い中で面白くなってみたいという気持ちがそこで芽生えました。

 ――大学のお笑いサークル出身芸人が増えている

 高木「ミルクボーイ」さんは大阪芸術大学で、「マヂカルラブリー」の村上さんは法政大学のお笑いサークル。徐々にお笑い界に大学お笑いサークルOB・OGが食い込んでいる感じがしますね。

 ――正統派の漫才が評価されている

 高木 キャラクターなりリズムなりに頼らずというか、頼れなかったんです。顔に特徴もなければ、普通のお兄ちゃん2人みたいな感じなので。本当は特徴をバンと出した方が売れやすいというのを分かった上で、それが見つけられなくて。だったらしゃべくりの漫才を頑張ってやろうと。

 ――漫才の頂上といえば、年末のM―1グランプリ。5年連続で準々決勝に進出しているが、目標はもっと上

 高木 M―1優勝するためにずっとやってたんで、そこはブレずにもちろん。

 福島 いい勢いもらったなと思ってます。たくさん仕事をいただいて、知名度も少しは上がって、少しはM―1のお客さんの見る目も変わってくれるのかなと。そこでボクらがちゃんと面白いことやれればいい感じで上がれるんじゃないかなと。

 ――単独ライブも即完売するなどまさしく次に来ている

 福島 来なきゃいけないなという感じはあります。

 高木 あんまり謙虚になってもしようがないと思うんで、けっこう来ている感じはありますね(笑い)。

【上島竜兵さんへの想い】

 福島は上島竜兵さんから“ラストサン”(最後の息子)とかわいがられた。5~6年前に「ヤマザキモータース」の紹介で出会い、よく食事に連れていってもらった。コロナ禍になってからは若手芸人たちで新竜兵会とも言うべき「上島Zoom会」を結成し、連日Zoom飲み会を開催していた。

 福島は「本当に一番優しくて、一番温かくて、一番面白い人だなと思っていました。最初に会った時にすごい緊張したんですけど、10分くらいでステキなおじさんとしてしゃべっちゃってるというか。ボクらみたいな売れてない人にも一緒の距離感、目線で話してくれる器の大きい人でしたね」と振り返った。

 上島さんが亡くなった後、ツギクル芸人グランプリで優勝。「上島さんに『どうだ?』と聞かれても『頑張ってます』とか歯切れの悪い感じで日々の活動を言うしかなかった。優勝しましたとか言うことは一回もできなかったので、今回ようやく報告できたと思います」と話した。