俳優の渡哲也さんが10日に肺炎のため、亡くなった。弟分の舘ひろし(70)は渡さんの遺言「静かにおくってほしい」を守り、気丈に粛々と新作映画の撮影に取り組んでいるという。

 そんな舘が今年、ブルーリボン賞の主演男優賞を獲得した。舘が渡さんに受賞を報告した際に、掛けてもらった言葉が「ひろし、良かったな。お前は『大根の花』を咲かせたんだ」だった。

 舘は「僕らは大根役者軍団。その大根役者が賞をもらえた」と喜びを表したが、自分たちのことを「大根役者」と称することに、渡さんの役者としての哲学が現れているという。

「下手にミエを張らずに、等身大の自分でいろ、ということだと思います。『大根の花』の意味は素朴で謙虚だが、どこか美しくて存在感のある様を表している。ずっとずっと愛される存在でいろ、という渡さんの思いが現れている」(映画関係者)

 舘はブルーリボン受賞に「受賞はくすぐったいというか、慣れないですね。表彰される人生をおくってこなかったので。でも、石原(裕次郎さん)や渡もいただいた賞をもらうということは意味があるというか、半歩だけ2人に近づけたのかなという気持ちがあります」と思いを述べていた。

 いま舘は何を思うのか。その言葉が聞きたい。