大横綱と弟子たちはどこへ向かうのか。大相撲春場所(大阪府立体育会館)で力士たちが熱戦を繰り広げる一方で、宮城野部屋の処遇問題が混迷を深めている。元幕内北青鵬による暴力騒動を受けて、日本相撲協会は宮城野親方(39=元横綱白鵬)から師匠の権限を剥奪。今場所は同じ伊勢ヶ浜一門の玉垣親方(元小結智乃花)が臨時で師匠代行を務めている。

 4月以降については、同一門が処遇案を取りまとめ、10日に協会へ報告。宮城野親方と所属力士を別々の部屋へ移籍させる案を基本線としていた。しかし、協会側が一門の案を〝却下〟し、親方と力士を丸ごと1部屋に預けることを要求。一門内で処遇を再検討することになった。4日目の13日には、一門代表の浅香山親方(元大関魁皇)が協会執行部と約1時間にわたり協議。同親方は「まだ何も決まっていません」と話すにとどめた。

 今後の最大の焦点は、最終的な移籍先だ。伊勢ヶ浜一門は伊勢ヶ浜、浅香山、大島、朝日山、安治川の5部屋からなる(宮城野を除く)。すでに大島親方(元関脇旭天鵬)は力士の受け入れに前向きな姿勢を示しており、候補の一つ。ただ、師弟全員となると話が変わってくるだけに、先行きは不透明だ。

 角界関係者によると、一門内の複数の部屋が受け入れに難色を示しているという。「20人もの力士を引き受けたがる師匠なんていない。自分の弟子よりも多いぐらいの人数。部屋のスペースには限りがあるし、弟子の全員に目が行き届かなくなる」(同関係者)。しかも、いまや〝腫れもの扱い〟となってしまった大横綱までセットでやってくるとなれば、各部屋の師匠が二の足を踏むのも当然か。

 伊勢ヶ浜一門では、宮城野部屋の処遇を引き続き協議していく方針。果たして、全員を一手に引き受ける部屋は現れるのか。今後の動向に注目が集まる。