思いは届かなかった。フィギュアスケートの全日本女王・紀平梨花(19=トヨタ自動車)が22日、全日本選手権(22~26日、さいたまスーパーアリーナ)を欠場すると正式に発表。来冬の北京五輪出場は絶望となった。

 前回の平昌五輪は「前年6月30日の時点で15歳以上」という年齢規定に21日足りず、出場できなかった。この4年間は北京五輪に全てをかけてきたが、今季序盤に負った「右距骨疲労骨折」の故障箇所が完治せず、グランプリ(GP)シリーズのスケートカナダ(バンクーバー)、NHK杯(東京)を回避し、今大会に標準を合わせると決断。しかし、故障の回復が遅れ、出場が困難な状態となった。関係者によると、周囲は出場に難色を示しながらも、紀平は強く出場を熱望。最終判断を開幕当日まで引き延ばしたが、無念の結果となった。

 涙を飲んだ紀平は、日本スケート連盟を通じ「いつも応援してくださる皆様へ」と題し「この度、7月に発覚していた右足の距骨疲労骨折の回復が遅れ、全日本選手権を欠場することを決めました。少しでも早く氷上での元気な姿を見て頂けるよう、今は治療に専念することに致します。この様な状況の中、皆様の温かいメッセージは心の支えになっています。本当にありがとうございます」とコメントした。