ボートレースの賞金王が決定する頂上決戦、平和島のSG「第35回グランプリ」は17日、3日目が終了した。11R、12Rでは「トライアル2nd」初戦が行われ、11Rは賞金ランク2位で出場を決めた毒島誠(群馬=36)が逃げ切り勝利を収め、12Rも賞金ランク1位で選出された峰竜太(佐賀=35)がインから押し切って快勝した。

 まずは両雄が好発進を決めたが、前日(16日)までは11Rに出走した毒島、吉川元浩(兵庫=48)、寺田祥(山口=42)のトップ3は決して好気配とは言えない状況で「オレら3人、出てないよね…」と口々に語っていたほど。

 ところが、終わってみればトップ3で上位を独占。さすがの貫禄を示す形となったが、特に上昇度が大きかったのが毒島で「今なら機率(44・2%)の感じに近づいている。出足寄りにしているので、展示タイムは出なかったが、そこも僕らしいところ。手前寄りに持ってこれたと思う」とトップ級の仕上がりだ。

 イン逃げとはいえ、リズム面でも大きい白星となった。平和島の1号艇といえば、思い起こされるのが今年3月のSG「クラシック」。準優1号艇を得ながら、今回と同様、2コースから仕掛けてきた吉川のツケマイに屈して6着大敗。吉川は2コースから再度のツケマイに出たが、苦い経験を糧に「(吉川のツケマイは)しっかり想定していました」とリベンジに成功した点も4日目の第2戦以降に弾みがついたといえるだろう。

 枠番抽選は真っ先に抽選機を回しながら、黄玉(5号艇)がポロリ…。これにはガックリと肩を落としたが、好ピット離れでコースを奪取するのも彼の持ち味のひとつ。不利枠を克服して、さらに勢いを加速させたいところだ。