10月2日に惜しまれながらも引退したのが、2階建て新幹線「E4系」だ。上越新幹線「Maxとき」や「Maxたにがわ」の名称で、長年親しまれてきた。しかし営業運転終了からすぐに始まった解体作業に、鉄道ファンが戸惑っている。

 現在、解体が行われているのは、JR東日本新潟新幹線車両センター。先日、E4系P52編成(8両)が解体スペースに運び込まれると、わずか3日ほどで全車両が解体されてしまった。

 ユーチューバーで乗り鉄マニアの男性は「情報が入ったのですぐに新潟に行きましたが、その時には8両編成のうちの最後の1両が解体されているところでした。重機でボディーの壁が剥がされるたびに痛みが伝わってきました。もう何度も何度も乗りに行っただけにショックです。定期運行最終日となる10月1日には、越後湯沢駅で上りの最終列車を見送ったばかりだったんですよ。あっけなさすぎます…」と語る。

 男性は重機で解体されているところを撮影した。

「ハサミが入れられるごとに車両は前後にユサユサと揺れていたんです。それはあたかも解体を拒んでいるかのような感じでした。重機の力を借りてしまえば、新幹線といえども一瞬で鉄くずになってしまうんですね。もう涙が出てきてしまいましたよ。1日に2両解体することが可能なようなんで、作業も早いんです」

 新幹線E4系は、本来ならば、もっと早く営業運転を終える予定だった。ところが2019年10月の台風被害によって、E7系が北陸新幹線の長野車両センターで水没する大事件が起こった。その代役を務めることで延命したのだ。

 E4系の解体シーンは激レア。今回、奇跡とも言える写真が撮れたことは、鉄道ファンの執念と言うしかない。