立憲民主党の枝野幸男代表(57)は28日、東京・三鷹市で衆院選終盤戦(31日投開票)の街頭演説を行った。

 与野党トップは激戦区で経済対策や新型コロナウイルス対策をめぐって激しい応酬を繰り広げている。安倍元首相が主導した〝アベノミクス〟の基本路線を引き継ぎつつ、「地方の活性化を図って経済政策を目指す」と主張するのが自民党の岸田文雄首相(64)だ。

 一方で枝野氏は「そもそもこの9年間、経済はよくなっていないんです。安倍さんに〝悪夢の民主党政権〟と呼ばれる筋合いはない」とアベノミクスを全否定した。

「我々に至らないことはあった。民主党政権3年3か月、経済の数値はよくなく、胸を張るつもりはありません。でも安倍政権より2倍近く、悪夢の民主党政権のほうが経済は伸びていた。悪夢より悪ければ地獄か!」

 さらに「株を持っている人やごく一部の大企業だけが儲かった」と批判し、そうした大企業などに応分の負担を求めるとして「適正・公正な再分配、分かち合うことが経済を成長させる」と主張した。

 また、新型コロナ対策についても「政治が機能していれば救えた命もあった」と自公政権の対応を厳しく非難した。

 立民は最新の情勢調査で比例の伸び悩みが見られている。枝野氏は悲願の政権交代を成し遂げることができるのか。