名古屋市の河村たかし市長(72)による前代未聞の〝金メダル噛みつき〟騒動が大きな波紋を広げている。

 河村市長は4日に東京五輪ソフトボールで金メダルを獲得した後藤希友投手の表敬訪問を受け、手渡されたメダルをガブリとやった。アスリートがメダルを噛んで喜びを表現するのは90年代が起源とされているが、メダリスト以外が公式の場でやるのは初めてだろう。この行為に対して「選手に失礼」という意見の他、新型コロナウイルス感染対策の観点からも批判の声が強い。

 一夜明けた5日も各方面から懐疑的な声が飛んでいるが、東京ビッグサイトのメインプレスセンターで行われた東京五輪・パラリンピック組織委員会の会見でも質問が出た。騒動の受け止めを問われた高谷正哲スポークスパーソンは「コメントはありません」。その後も同様の質問が立て続いたが、一切コメントはしなかった。

 トヨタ自動車は5日までに「あるまじき行為。敬意が感じられず残念」とのコメントを公表。元アスリートからも続々と非難の声が出ている。