教育評論家の尾木直樹氏(74)が29日、ブログでメダル獲得数の目標設定取りやめに賛同の意向を見せた。

 尾木氏はオーストラリアが今大会でメダル目標数を掲げることを取りやめていることや、日本でもJOCの山下泰裕会長が当初掲げていた「金30」を解除したことを紹介し「例えばアメリカ女子体操界の女王シモーン・バイルス選手が女子団体総合決勝で途中棄権し、個人戦辞退の理由が『高いストレスがかかる状況ではパニックになる。この感情をどうしていいのかわからない。特に五輪では』ということだったからです――」とこうした目標設定が選手にすさまじいプレッシャーを与えた例をあげた。

 また、メダル獲得が有力視されていたテニスの大坂なおみやバドミントンの桃田賢斗が敗れたことで「メンタルヘルスのケア体制の必要を感じるのは尾木ママだけでしょうか?」と懸念した上で「とにかくメダル メダルの大合唱は番組内でも控えてほしいものです 結果ではなくプレイを称えて下さい」と訴えた。

 その一方で「尾木ママが高校生時代に経験した1964年の東京オリンピックから随分スポーツとして進化・発展したなぁと感動しています 『体育』から【スポーツ】へと人間科学的に発展しているように思います」とスポーツ界が科学的になってきた点を評価した上で「学校も早く【体育】の呼称はやめて 【スポーツ】とすべきではないでしょうか? 国もスポーツ庁ですし【体育の日】→【スポーツの日】 学校だけが取り残されています 【部活】も『スポーツ部』に変える方がいいのではないでしょうか?」と持論を展開した。