【池袋暴走事故】〝上級国民〟の飯塚被告に禁錮7年を求刑 懲役でない理由とは?

2021年07月15日 19時08分

池袋暴走事故の現場付近に建立された慰霊碑

 東京・池袋で2019年4月、乗用車が暴走し、松永真菜さん(31=当時)、長女の莉子ちゃん(3=同)が死亡した事故の公判が15日、東京地裁であり、検察側は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長飯塚幸三被告(90)に禁錮7年を求刑した。飯塚被告は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた記憶はない」と改めて無罪を主張し、結審した。

 元警視庁刑事で犯罪ジャーナリストの北芝健氏はこう憤る。

「世論と警察の怒りはものすごいものです。警察的には今回の件は『ひき逃げ』なんです。ひいたのに負傷者の救護をしなかったからです。警察学校で最初に習うイロハのイです。〝上級国民〟で勲章を持っていても、彼は悪質なひき逃げ犯です。世論・警察の判決では、彼は下手人です」

 判決は9月2日に言い渡される。

「禁錮7年の求刑に対し、執行猶予がつくかつかないか、判決は裁判長の胸次第です。執行猶予がつかなくても、体が不自由かつ高齢すぎ、受刑中に絶命する可能性が高いと判断されると、収監されないかもしれません。でも、検察が〝強制労働〟がある懲役刑より軽いといわれる禁錮刑を求刑したことに本気度が感じられます。刑務作業がないということは、高齢でも収監させられる可能性があるからです」と北芝氏。

 しかも、禁錮刑は精神的にかなりつらいのだという。

 北芝氏は「何もしないというのは人間にとってつらいものです。日中は正座やあぐらなど、ずっと座っていないといけない。横になったら刑務官に受刑者ナンバーで怒鳴られますから、〝上級国民〟にとってはものすごい屈辱です。することがないということは人間にとって苦痛です。だから、自ら刑務作業を求めて請願作業をするケースは多いです」と話している。

関連タグ: