意外な才能が開花した! お笑いトリオ「安田大サーカス」クロちゃん(黒川明人=44)の俳優としての演技力が、関係者に絶賛されている。

 クロちゃんは先日、地元・広島テレビが制作する特番「新ご当地食材 スター誕生!!」(日本テレビ系、全国28局ネット)のロケに参加し、再現ドラマに挑戦。いつになくまじめな“シロちゃん”の一面をのぞかせたという。

 番組では各地の珍しい農産物を取り上げ、リポーターが再現ドラマに挑戦。生産者の熱い思いを代弁する。その食材を一流料理人に使ってもらい、味をチェック。全国においしさを伝える。

 クロちゃんは広島・安佐北区狩留家町の3軒だけで栽培されていた緑色の絶品ナス「狩留家(かるが)なす」に迫る。突然変異で誕生したこの品種は、1個500~700円もする高級品。町おこしの切り札として県内で次第に知られる存在になっていたが、3年前の豪雨災害で壊滅的な打撃を受け、品種が途絶えかけた。クロちゃんは生産者の黒川章男さんに扮し、狩留家なすを貴重なブランド野菜に育て上げるまでの苦労を伝える。

 総合演出を務める脇田晃治氏は「生産者の方がクロちゃんの本名と同じで、短絡的に考えてキャスティングしたが、実はクロちゃんは狩留家町の隣町の出身。いつもはあんなキャラだが、豪雨災害に心を痛めており、いつか広島のために役に立ちたいとひそかに思っていたらしい。生産者の思いをくみ、ドラマは完ぺきにセリフを覚えてきた。こちらが思ったよりはるかにまじめに演じてくれた」と絶賛した。

 クロちゃんの眠っていた才能が“覚醒”し、まるで黒川さんが乗り移ったかのような大熱演を見せた。番組に協力した同町の農家の人々にも大好評で、ドッキリ番組での“ゲスキャラ”がうそのように、好感度が大幅にアップしたという。

 クロちゃんと黒川さんはとても他人とは思えない親近感が沸き、念のため血縁関係を確認したものの「家紋が全く違い、親戚ではなかったらしい」(脇田氏)とか。同町の人々は残念がったというから、いつもと違ってどれだけ好かれたか分かろうというものだ。

 これまで数回テレビで演技を披露したが、いずれもセリフはひと言だけで悔しい思いをしてきた。元々お笑い志望ではないだけに、大好物のギャルにモテるため、これを機に俳優に本格転身する可能性もありそうだ。

 ほかにアンタッチャブル、ティモンディ、ナジャ・グランディーバ(47)、プラス・マイナス岩橋良昌(42)、福岡みなみ(26)らが出演する。番組は7月11日午後4時から放送予定。