「死人が出てまで行われることではない」 錦織圭の “五輪疑問視” 発言が世界各国で大波紋

2021年05月11日 00時20分

イタリア国際の初戦を突破した錦織(ロイター)

 ついに日本の超有名アスリートから声が上がった。男子テニスの錦織圭(日清食品)が新型コロナウイルス禍での東京五輪開催に疑問を呈し、世界中で大きく報道されている。

 ローマで行われたイタリア国際の男子シングルス1回戦で快勝後にオンラインで取材に応じ、東京五輪への率直な思いを吐露した。世界的に影響力のある錦織の発言は、世界各国で波紋を呼んだ。

 現在新型コロナの感染が深刻化して危機的状況にあるインドでは、大手メディア「タイムズオブインディア」が大々的に速報した。

「錦織は、多くの選手が参加することが予想されるため〝バブル〟を作っても五輪を開催するのは難しいと語った」と同メディア。そして錦織の言葉をこう伝えた。

「五輪は今回の大会(イタリア国際)のような100人規模の大会ではない。選手村には1万人がいて試合をしている。特に今、日本で起きていることは簡単ではない。うまくいっていない」と錦織は日本の厳しい状況を説明した。

 錦織は昨年8月に新型コロナウイルスに感染した経験がある。また、全豪オープンなど感染対策を施した国際大会にも出場している。そうした経験を踏まえて「アスリートのことだけを考えればやったほうがいい」としたうえで「コロナはとても簡単に広がってしまう。死者がこれだけ出ていることを考えれば(五輪は)死人が出てまで行われることではない」と強調。「1人でも感染者が出るなら気は進まない。コロナの患者が出ない時にやるべきと思う」と新型コロナ禍か深刻化する中での東京五輪の開催に疑問を呈した。

 日本のアスリートが東京五輪の開催強行に対して疑問を投げかけたのは初めて。しかもそれが世界的に影響力の大きい錦織だけに、アスリートの間でも中止への機運が一気に高まる可能性がありそうだ。

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