千葉・銚子市の君ヶ浜に「グロブスター」が打ち上げられた。グロブスターとは、グロテスク・ブロブ・モンスター(異様な肉や脂肪の塊の怪物)の略で、海岸に漂着した何らかの大きな生物の死骸のこと。腐敗しているため回収・分析される機会が少なく、何の生物か特定されるケースはまれ。未確認生物=UMAの死骸の可能性もある。今回のものは非常に不気味な死骸だ。専門家は「地震の前兆」の可能性に言及しているが…。

 グロブスターは1月29日午後10時ごろ、君ヶ浜東部(海鹿島寄り)にある駐車場の下の波打ち際の岩場で発見された。

 冬でも温暖な銚子にしては、とても冷たい北風の吹く夜。別件の仕事で君ヶ浜に来ていた「大内かっぱハウス&山口敏太郎の妖怪博物館」館長で、銚子市観光大使の相馬圭弍氏が偶然発見した。

 干潮時で波打ち際から4~5メートル離れた位置にあった。やや異臭が漂っていた。大きさは70~80センチほどで、色は全体的に白っぽく、ところどころ肌色もしくはピンク色がかっている。損傷が激しく、内臓らしきものも見える。何の生物なのか不明だった。

 夜遅かったため、その日は引き揚げた。翌朝もう一度行ったところ、姿を確認することができなかった。潮が満ちて、さらわれた可能性もあるだろう。

 オカルト評論家の山口敏太郎氏はこう語る。

「漂着した未確認生物の死体が翌日消えてしまったということは、世界中でよく聞かれることです。まさか私の『妖怪博物館』がある銚子で起きるとは思わなかったですね」

 発見した相馬氏は、かつてメジャーデビューしてミュージシャンとして活躍していた元ザ・コブラツイスターズのギタリストだった。

 山口氏は「その相馬さんが妖怪博物館の館長をしてくれているのですが、町おこしの企画の一環として君ヶ浜で採ったノリをみそ汁にして食べるという企画の準備中に発見したのです」と言う。

 発見シーンはほのぼのとしたものだが、このグロブスターの漂着には気になる点があるという。

 山口氏は「気になるのは黒潮と親潮がぶつかり合う銚子市に未確認生物の死体が漂着したという点です。現在、海底で一体何が起こっているのでしょうか。ひょっとして、ここ数年、発生が噂されている千葉沖合を震源とした地震が近いのでしょうか」と指摘している。

 海底でプレートが動くと高周波が発生し、クジラなどの方向感覚が狂うとされる。方向感覚を失った何らかの生物が君ヶ浜に漂着したのかもしれない。