【大阪都構想】吉村大阪府知事に新トラブル!ラジオ2回出演で反対派が「放送法違反だ!」

2020年10月21日 11時31分

メディア露出で波紋が広がる吉村氏

 法律に抵触? 大阪市を2025年に廃止し、4特別区を新設する「大阪都構想」の住民投票(11月1日投開票)を巡り、賛成派の大阪維新の会の吉村洋文代表代行(45=大阪府知事)の行動が波紋を呼びそうだ。地元ラジオ局「FM大阪」の番組に2度出演したのだが、これに反対派が猛反発。吉村氏だけを取り上げた放送内容が「公職選挙法、放送法に違反するのでは」と問題視しているのだ。

 吉村氏は告示後の12日と19日、FM大阪の「LOVE FLAP」に出演。「二重行政を解消する」「住民サービスを充実させる」などと都構想の目的について語り、「なんとか実現させたい」と訴えた。これに異を唱えたのが反対派だ。

 自民党大阪府連は放送後、同局に「この放送はどうなのか? 放送法第4条に抵触するのではないか」と申し入れたというのだ。

 放送法第4条は「放送事業者は、国内放送及び内外放送の放送番組の編集に当たって①公安及び善良な風俗を害しないこと。②政治的に公平であること。③報道は事実をまげないですること。④意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」とある。

 自民関係者は「今年の早い段階から、報道機関には公平・公正に放送してほしいと要請していたが、今回の出演が起きた。放送法では④意見が対立している問題は多くの角度から論点を明らかにすること――とあり、世論調査を見ても住民投票はまさに意見が対立している。FM大阪さんも当然理解しているはずで、12日の放送後に申し入れをしたところ『放送を聞いてもらったら分かるとは思いますが、放送法に抵触するようなことはないと思っている』との返答だった」と明かした。

 申し入れの際、同局からは「では、自民党さんも出られますか?」との話もあり、自民側は「企画書を出してくれれば、きちんと対応します」と応じたが、出演オファーはなかったという。

 その後、吉村氏が2度目の出演をし、番組の最後には「来週も来ていただくことになると思います」との告知もあり、自民は怒り爆発。抗議文の提出も検討している。立憲民主党などにも出演の話はなかったという。

 さらに、反対派からは「公職選挙法に触れるのでは?」との指摘もあるが、弁護士法人創知法律事務所の岡筋泰之弁護士は「大都市地域における特別区の設置に関する法律施行令の規定で、公職選挙法は住民投票では準用されるが、放送に関しては準用されない。放送法に違反しないかどうかが問題になるのではないか」とみる。

 在阪のテレビ関係者はFM大阪の放送についてこう語る。

「我々の感覚では完全にアウト。BPO(放送倫理・番組向上機構)に『あなたたちの意思として、恣意的に維新側の主張を垂れ流したんですね』とみられかねないですから。出演してもらう場合は賛成派、反対派の双方を呼んでバランスをとるし、発言の尺の長さを秒単位まで気にして調整するくらい、相当気を使う問題。それが吉村さんだけ発言させるとは、信じられないですね」

 本紙はFM大阪に見解についての取材を申し込んだが、回答はなかった。