フジ・メディアHDが阿鼻叫喚だ!! 先日に発表された3月期第1四半期(4~6月)の連結決算で、純利益が前年同期比で何と90・6%減の20億円だった。これは、在京民放キー局5社の連結決算で、最大の落ち込みとなる。

「今期は新型コロナウイルスの感染拡大で広告収入が大幅に減少したほか、イベントも中止になるなど各局大苦戦しています。その中でもフジの落ち込み具合は深刻といえるでしょう」と指摘するのはテレビ関係者。

 だが、ピンチなのは収入だけではない。今年に入ってBPO(放送倫理・番組向上機構)案件が相次いでおり、フジテレビは窮地に立たされているのだ。

 今年1月には、フジ系列の関西テレビ「胸いっぱいサミット!」の中で、コメンテーターとして出演した作家が、韓国人の気質について「手首切るブスみたいなもの」と発言したことをBPOは「放送倫理に違反する」決定を下した。

 また5月には、バラエティー番組「超逆境クイズバトル!99人の壁」において「クイズの参加者の一部を解答権のないエキストラで補っていたなど、放送倫理違反の疑いがある」としてBPOは審議入りしている。

 芸能プロ関係者は「フジにとって最も頭が痛いのが、恋愛リアリティー番組『テラスハウス』の問題です。同番組に出演していた木村花さんがネット上で誹謗中傷にあって亡くなったことで、遺族が『演出の指示に従って暴力的な女性として描かれ、人格権の侵害があった』として先月、BPOに申し立てました。フジは指示を否定していますが、人命が失われている以上、審議入りする可能性は高い。放送倫理に違反するとなれば、さらなるピンチは避けられません」と指摘する。

 フジはこの苦境を乗り切ることができるか。