合成麻薬MDMAなどを所持した麻薬取締法違反の罪で起訴された女優・沢尻エリカ被告(33)の判決公判が6日、東京地裁で開かれ、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)が言い渡され、事件は一つの区切りを迎えた。沢尻被告を薬物地獄に引きずり込んだ“夜友”たちは、事件後トンズラ。中でも、初公判で「偽りの友情」と沢尻被告に言わしめ、精神状態をズタズタにした有名俳優Xは、自身に火の粉が降りかかるのを恐れ、昨年末に海外に“高飛び”したという。

 一連の公判で注目されたのは、量刑よりも薬物の入手ルートだった。

 沢尻被告は19歳のころから大麻、コカイン、MDMA、LSDなどの違法薬物に手を染めてきたゴリゴリのジャンキー。公判では知人男性↓知人女性↓知人男性というふうに入手ルートが変遷していったと証言した。

 知人男性は同一人物で、これは沢尻被告の部屋から押収されたMDMAの共同所持容疑で逮捕、その後釈放された元カレのデザイナー男性と思われる。

 知人女性は、沢尻被告の“夜友”の一人である業界関係者の女性が有力。この日、裁判官は新事実として沢尻被告宅の冷蔵庫内に置かれていた液体のLSDはこの女性から購入していたと明かした。

「公判では実名は出ませんでしたが、警察の調書には具体的な入手先について書かれている」とは捜査関係者。

 ただ、19歳から薬物を始めたのに入手先が2つとは到底考えられない。

 沢尻被告を知る人物によれば「例えば19歳のころの彼女は夜遊びを覚えた時期。麻布かいわいに行きつけのバーがあって、そこで年配男性から危ないことも教わったと聞いている」という。

“夜友”に話を戻せば、沢尻被告の逮捕直後、まるでクモの子を散らすように逃げて行った。ある者はインスタグラムに載せていた沢尻被告とのツーショット写真を削除。またある者はアカウント自体を非公開にするなど、まるで沢尻被告との付き合い自体が“なかったこと”のように振る舞った。

 姉貴分の女優・片瀬那奈は、事件直後のレギュラー番組で涙ながらに“妹”の蛮行を断罪したが、自身にも薬物疑惑が広がったため、自ら検査を行い「シロ」であることを証明した。

「それ以来、彼女は沢尻とは一切連絡を取っていないそうです」と明かすのは芸能関係者だ。

 だが、沢尻被告の心に最も大きなダメージを与えたのは、片瀬ではなく“夜友”の一人で、同世代の有名俳優Xだ。前出の捜査関係者が声を潜めて明かす。

「昨年末に突然、欧州方面に“高飛び”したそうです。いわゆる正月休みのバカンスではなさそうな雰囲気。行き先は過去に撮影で訪問したことのある国のようですね。彼にも薬物疑惑がささやかれていますから、当局も動向には注意を払っています」

 この俳優Xに関しては以前、本紙でも薬物疑惑を取り上げている。まさか“クスリ抜き”が目的なのか…。

 沢尻被告は初公判で次のように語っている。

「薬物がつなげてくれた偽りの友情にとらわれて抜け出せなくなっていました。非生産的な日々は何も生まなく、すべてが幻。すべてが害でした」

 あっという間にいなくなった“夜友”たちに、ようやく現実を思い知ったのかもしれない。

 音楽関係者は「いまの彼女は人間不信に陥っていて、まだ復帰うんぬんを語れる精神状態ではないそうです」と話す。

 これまで築き上げた女優としての輝かしいキャリアを失ってしまった沢尻被告は、携帯電話を解約し、SNSのアカウントも削除したという。

 更生への第一歩は、壊れた心を健やかに戻すこと。そのためには、これまでの人間関係のリセットが欠かせないだろう。