「資産50億円」を自称する有名トレーダーの「KAZMAX(カズマックス)」こと吉沢和真容疑者(30)の資産が保釈金で丸裸になりそうだ。吉沢容疑者は11日までに、合成麻薬「MDMA」を使用したとして警視庁渋谷署に麻薬取締法違反容疑で逮捕された。クラブのVIPルームで“薬物パーティー”を行っていたところを通報され、その後、尿から陽性反応が出たという。有名タレントとの交遊も報じられるなど、以前から大いにハメを外していたようだ。今後の捜査の行方は――。

 プロスノーボーダーの国母和宏容疑者(31)、田代まさし容疑者(63)に続き、著名人の薬物事件が後を絶たない。今度は有名トレーダーの「KAZMAX」こと吉沢容疑者だ。

 現場は東京・渋谷区内のクラブX。10日午前3時50分ごろ、クラブ内にいた男性から「和真という人がクスリを持っている」と通報があり、同容疑者が店を出たところを警察官が職務質問。ほかにも数人の男性が一緒にいたようだが、警察官と気付くと一斉に走って逃げ出したという。

 ひとり残された吉沢容疑者は近くの駐車場で警察官に囲まれ、その後、渋谷署に任意同行。採取した尿からMDMAの陽性反応が出たため、同日午前11時ごろ、現行犯逮捕された。

 調べに吉沢容疑者は「身に覚えがない。男性客と乾杯をして、その時の飲み物に薬物を混入された」と否認。所持品からMDMAなどの薬物は見つかっていない。XのVIPルームで吉沢容疑者が他の男性客とトラブルになっていたという情報もある。

「通報したのは吉沢容疑者からクスリを勧められた女性の知人男性。警察が到着するころには、女性は姿をくらましていた」とは捜査関係者。

 国母容疑者のように当局が長期間内偵していたケースと違い、今回はいわゆる“突発モノ”。吉沢容疑者の供述を覆す証拠が得られなければ、嫌疑不十分で不起訴となる可能性もある。

「吉沢容疑者には以前からMDMA以外にもコカインやケタミン常習のウワサがあった。当局は採取した尿を科捜研に回し、そこでMDMA以外の陽性反応が出ないか調べる方針という」(警察関係者)

 吉沢容疑者は千葉県生まれで明治大学の出身。2013年に実家が経営していた会社が倒産したことをきっかけに、株や先物取引、仮想通貨を扱う専業トレーダーに転身。17年の仮想通貨バブルでボロ儲けし、投資初心者を対象にした月額3万円の会員制オンラインサロンを立ち上げた。

 ただし、このサロンには不穏な話もつきまとい、6月にはサロン会員を利用した相場の操縦疑惑が「週刊文春」で報じられた。

 吉沢容疑者を知る人物は「成り金の典型。カネさえあれば何やっても許されると勘違いしていた。クラブのVIPルームで女性と公然わいせつクラスの行為を堂々としていたこともある。周囲の人間からエッチした女性の数を聞かれ『おれが最強』『どれだけかわいい子とするか。港区のトップクラスはほとんど誰でも行ける』と豪語。最近は外国人にハマっていたようですね」と話す。

 7月には「AKB48」の峯岸みなみ(26)との熱愛も一部週刊誌で報じられた(双方否定)。

「ほかにも複数のタレントやモデルと交流があったそうです。また、お笑いコンビ『かまいたち』の山内健司は吉沢容疑者から直接、仮想通貨のアドバイスをもらえる特別な関係にあったといいます」(芸能プロ関係者)

 その一方で、吉沢容疑者は「資産50億円」を自称しているが、ネット上では「客を集めるための宣伝文句。そんなにあるはずがない」という指摘も…。
 今後、起訴されれば、ゆくゆくは保釈ということになり、その際には保釈金を納めなければならない。保釈金は事件の内容や容疑者の資産などから算出されるため「保釈金の額でいくら資産を持っているかバレてしまう。吉沢容疑者にとっては死活問題で、罪を認めて起訴されるわけにはいかない」(事情通)という。

 当局と吉沢容疑者の攻防は続く。