構成作家の百田尚樹氏(63)が30日、ツイッターを更新した。

 幻冬舎で出版された「日本国紀」を「ウェブからのコピペだらけ」などと批判した作家の津原泰水氏(54)が幻冬舎代表取締役社長の見城徹氏(68)の逆鱗に触れた。

 見城社長は清水氏の著書の実売発行部数をツイッター上で公表。

「津原泰水さんの幻冬舎での1冊目。僕は出版を躊躇しましたが担当者の熱い想いに負けてOKを出しました。初版5000部、実売1000部も行きませんでした。2冊目が今回の本で僕や営業局の反対を押し切ってまたもや担当者が頑張りました。実売1800でしたが、担当者の心意気に賭けて文庫化も決断しました」(ツイートはすでに削除済み)とぶっちゃけた。

 見城社長は、出版界から猛批判を浴び、謝罪、ツイッターの閉鎖に追い込まれた。

 これに対し、百田氏は「見城さんは出版文化を金でしか考えないのか! と言うかバカがいるが、実はその真逆。赤字になってる本なのに、編集者の意欲を買って二度も本にしたし、それでも売れなかった本を文庫にもしようとした。金を考えたら、できない!」と見城社長を擁護した。

 その理由を「私はいくつかの出版社の文庫事情を知っているが、某社などは、単行本の実売部数で、○部売れなかった本は文庫にしないという決まりがある。ちなみにその数字は1800部の倍以上。つまり実売1800部で文庫にする幻冬舎は、それだけですごい」と明かした。

 この論理に従えば、津原氏は他の大手出版社では文庫化そのものが難しかったということ。

 営業に不利益になることを知った上で、幻冬舎がゴーサインを出したとすれば、見城氏の決断は逆にたたえられるべきと百田氏は主張した。