覚醒剤事件で日本を追われ、昨年また故郷で覚醒剤に手を出し有罪判決を受けた韓流歌手・桂銀淑(ケイ・ウンスク=54)の落ちぶれようが分かった。判決前の桂と韓国で会った関係者が本紙に明かしたもので、その風貌はまるで「おばあさん」。怪しげな商売をする腐れ縁の男にすがり、本人は「お金がない」と漏らしていたという。かつて美貌とハスキーボイスで鳴らした人気歌手の転落人生を追った――。

 桂は2007年、日本での覚醒剤事件で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受け、ビザが下りず翌夏、国外追放された。母国で再起を図ったが、また覚醒剤に手を出すなどの事件を起こし、昨年6月に逮捕。同11月に懲役1年6月、罰金80万ウォン(約8万5000円)の実刑判決となり、翌月控訴した。

 桂といえば1985年に「大阪暮色」で日本デビューし、一世を風靡した。「昔はすごくキレイだったけど、たぶん同世代歌手と比べたら10歳ぐらい上に見えるんじゃないかな。もうおばあさんでした」。昨年末、ソウルで何度か会ったときの桂の印象を語るのはさる関係者だ。

「今はホントに昔の顔じゃないんです。ちょっと不自然でした。韓国は整形大国だから、たぶんいろいろしたのかも。ヒアルロン酸とか注射をたくさん打ったりね。あと、これはクスリの影響だと思うけど、ちょっと目が出てました。クスリをたくさんやった人って、目がどんどん出てきちゃうから…」

 本人もそんな老け顔を気にしてか、ガラスに色の入ったメガネをかけていた。ただ「一世を風靡した元トップ歌手の品格はあった」という。

「身ぶりに品があるというか、普通の人ではないですよね。デヴィ夫人やサッチー(野村沙知代氏)みたいな感じ? もちろんそこまで年はいってませんが、なんとなくそんな態度ってあるじゃないですか。“私は桂銀淑よ”みたいな。そんな印象を受けましたね」

 昨年の判決では、本人は否認した2件の詐欺事件に関しても「消極的に加担したものと認められる」とされた。生活が苦しいのは事実のようで、桂は「今は何もしてない。お金はゼロなの」と漏らしていたそうだ。「確かに着ていたのも、高そうなブランド物だけど“10年、20年前に買った服でしょ”みたいな服でした」と関係者。

 桂はいつも、中年の韓国人男性と一緒だったという。「彼氏なのか内縁の夫なのか元カレなのか、さすがに聞けませんでしたが、日本語もペラペラだし、腐れ縁関係のようです」。聞けばこの男性は、引退した俳優や有名歌手などの金持ち相手に、ヨーロッパの高級ブランドの食器を中心とした雑貨を販売しているという。

「裏の世界では有名な店みたいで、中国だかタイだかの密造業者とパイプがあるそうです。彼が商売を頑張って、桂さんを食べさせているんじゃないかな」

 日本で活動していたころから、桂には暴力団との“黒い交際”が噂されていた。ギャンブル癖、ホスト狂い、離婚スキャンダル、多額の借金問題、事務所トラブル、裁判沙汰、うつ病…と、まさに波瀾万丈。“渦中の人”清原和博被告(48)とも共通点は多い。