めちゃイケ出演がアダ 無人島の全裸おじさん追放

2015年12月16日 06時00分

無人島から追放された長崎さんに“平和”は訪れるのか

“めちゃイケ”が、よもやの大罪か!? かれこれ25年以上、無人島で全裸で暮らしてきた“西表島のターザン”こと長崎真砂弓(まさみ)さん(79)が、まさに人生最大のピンチに見舞われている。昨年「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)に出演したことで、静かな島に観光客が殺到、安住の地としていた沖縄県・西表島の北にある外離島(そとばなりじま)を追放されてしまったのだ。さらに移り住んだ「モクタンの浜」からも、出て行くように求められている。バラエティー番組といえども、人1人の人生を狂わせてしまっては笑えない――。

 外離島を追われるきっかけとなったのは昨年、フジテレビの番組「めちゃイケ」に出たことだった。

 ナインティナインの岡村隆史の誕生日を祝い、ナイナイが1泊2日の南の島旅行をし、そこで長崎さんと交流を深めるという内容。普段からフルチンの全裸姿で生活をしている長崎さんは、かなり以前から国内外のマスコミの取材を受けてきたが、今回はバラエティー番組だったことがアダとなってしまった。

 放送後“めちゃイケ”ファンの観光客が大勢押し寄せるようになった。その結果、のんびりした観光地だった西表島は、お祭り騒ぎとなり、土地の所有者から「出て行ってほしい!!」と言われてしまったのだ。

 地元の50代の男性によると「『めちゃイケ』に出てからというもの、外離島も観光地になってしまいましたね。ダイビングやシュノーケリング、カヌーに行く人たちが物見遊山で長崎さんに会いに行くようになってしまったんです。民宿のおじいも船で連れて行ったり、ダイビング船が寄るようになったりしたんですよ。一番いけなかったのは、そうした訪問客が全裸になって長崎さんと記念写真を撮って、ネットに続々とアップしたことです。土地の所有者も、こればかりは放っておけないということになったんです」と説明する。

 外離島を離れてからは、西表島の北部にあるモクタンの浜というところで暮らしている。ここは、外離島からは3~4キロくらい南西に位置している。集落もなければ、人も住んでいない。しかし、そこは国有林であるため、林野庁の職員から立ち退きを迫られているのだ。一体、どうしたらいいのだろうか…。

 長崎さんの収入源となっているのは月1回、福岡県にいる4歳年上の姉から送られてくる現金1万円だ。もちろん、魚は目の前の海で取ることができる。きのこや山菜、モズクなども採ったりしていた。カツカツの暮らしではあったが、それでも何とかやっていくことができた。

 かつて長崎さんは、本紙にこのように話していた。「最近、平和ということを考え始めたんだ。ここにいると平和だよ。争いのもとになっているのは、資本主義と宗教だね。でも、平和ということを考えると、釣りをすることさえもはばかられるよ。魚を釣るということは、魚の社会を乱すことにもつながるからね」

 天気のことに話が及ぶと、とっさに目つきが変わった。

「自然というものは、本当に怖いよ。一番怖いのは台風。テントも何もみんな飛ばされてしまうんだ。NHKのラジオで流れる気象情報は必ず聴いているよ。生活はすべて天気次第だからね。人間は自然をコントロールできない。自分の生活を自然に合わせることができなければ死んでしまうんだ」

 長崎さんの出身地は福岡県。若いころはカメラマンをやっていた。西表島に来てからは、製糖工場などで働いていたが、人間関係が苦手だったこともあって外離島で生活を始めた。最初は小さなテントを張り、そこで雨露をしのぎ、雨水を蓄えて飲み水としていた。数年前には、有志の人たちが木造で小屋を建てている。小さなボートを持っているので、肉や野菜、米、日用品などが必要なときは、それに乗って西表島にある集落に買い出しに行っていた。そのようなときは、ちゃんと服を着ていた。

 地元の50代女性は「まだそんなに騒がれていなかったころは、ダイビングに行く人たちや観光客が生活用品や食料、おみやげを持っていったりしていました。長崎さんにとって一番いい時代だったかもしれません。今住んでいるところ(「モクタンの浜」)も出て行くように言われているみたいですから、かわいそうです。単に追い出すのではなくて、ちゃんと生活ができる土地を見つけてあげないといけないですよね」

 フジテレビにとっては、予想外の展開なのかもしれないが、長崎さんが安住の地を見つけられなければ悲劇ではないか。