原田眞人監督が昭和天皇について熱弁 役所広司も戦争観語る

2015年08月04日 00時17分

役所広司(左)と原田眞人監督

 俳優の役所広司(59)と原田眞人監督(66)が3日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で、終戦を描いた映画「日本のいちばん長い日」(8日公開)の記者会見を開いた。

 

 鹿児島・知覧で終戦を迎えた父を持つ原田監督は「戦争が続いていたら、父は命を落としていた。当然、私もこの場にいなかった。そういう思いをいつも抱いてきた」と、自らの運命をも左右した戦争への思いを吐露すると、昭和天皇への思いを次のように語った。

 

「近衛文麿や東条英機のような政治家だけだったら、日本はなくなっていた。ハーバート・ビックスの著書『昭和天皇』(昭和天皇が戦争に積極的に関与したと主張し、のちにピュリツァー賞を受賞)以降、左翼系の学者たちが昭和天皇について事実と違うことを広めており、それを是正したい。僕はスーパー右翼でもなんでもないが、真実よりもイデオロギーを先行させる考えには、右であれ左であれ、ものすごく怒りを感じる」

 

 同作品は1967年に岡本喜八監督が映画化したが、当時は昭和天皇について細かいニュアンスまでは描くことが許されない時代だった。

 

 だが、2005年にアレクサンドル・ソクーロフ監督が「太陽」で昭和天皇の人間性に迫った際、右翼の目立った街宣活動は起きず、原田監督は「今こそ『日本のいちばん長い日』を描ける」と確信したという。

 

 一方、役所は「シンプルなメッセージとして、戦争を始めるのは簡単だが、終わらせるのは難しいとわかってもらえれば」と語った。