フィギュアスケート女子で世界選手権を2度制した安藤美姫さんは、愛知・名古屋アジア大会の応援サポーターを務めている。生まれ故郷の愛知で開催された「アジア版五輪」はどのように映ったのだろうか――。

 3日に行われたソフトボール決勝の日本―中国戦では、安藤さんが始球式に登場。ストライクを投じることはできなかったが、会場からは歓声が沸き起こった。大役を終えた安藤さんは取材に対し「ストライクじゃなかったのでちょっと悔しいけど、すごく光栄なことだった」と感謝を述べた。

 安藤さんはタレント活動などを通じて、今大会の魅力を発信。メダル獲得者と一般客が触れ合うイベント「メダリストセレブレーション」が印象に残ったという。「選手がメダルをかけてあの場所を歩けるのはすごくうれしいだろうし、応援してくださる方々と一緒の空間で過ごせるのは、今大会の象徴にもなったのでは」と指摘。会場は連日大盛況で、選手とファンが交流を深めていた。

 現役時代に数々の国際大会を経験してきたからこそ、今大会の意義も実感した。「国や人種、宗教、いろんなものに関係なく、いろんな人が同じ場所で、同じ空間で気持ちが1つになるすばらしい場所だと思っている」。

 自国開催の今大会は、日本人がスポーツと接する貴重な機会にもなった。「スポーツ全体を通して興味を持ってくださって、応援してくださる方が増えたらすごくうれしいし、日本という国としてスポーツがもっと発展して、レベルが上がってくれたら」と思いを口にした。

 スポーツの盛り上がりを形成するのは「ファン」という考え。「今の日本はマイナーなスポーツだと、選手のセカンドキャリアにつながる道が海外に比べて狭いと思う。ファンの方が声を上げることで、マイナーなスポーツでもどんどん盛り上がって『スポーツ=日本』として、もっともっと世界の人から注目されるような環境をつくるきっかけに、アジア大会がなってくれたら」と願いを語った。

 スポーツ界のさらなる進化に向けて、今大会の熱を未来につなげていく。