自身の末期がん闘病生活を「夫婦共演」で映画化して話題となっていた、映画監督の伊藤智生さん(別名・TOHJIRO)が、今月17日に亡くなった。70歳だった。妻で女優の朝岡実嶺(56)が、自身のSNSで発表した。
「皆様へご報告」として投稿された文書には「葬儀は故人の意向により、近親者のみで無事に執り行いました」と報告。「夫の人生は、皆様からの温かい応援と、素晴らしい仲間に恵まれた本当に幸せなものでした。これまで皆様からいただいたたくさんの愛に、心より感謝申し上げます」と続けた。
伊藤さんは1984年に制作した自主映画「ゴンドラ」が国内外で評価され一躍話題に。その後、セクシービデオへと傾倒し、TOHJIRO(トージロー)名義で監督業に専念。自身のメーカーを設立し、ハードな作風で、長きにわたりカリスマ的な人気を得た。
セクシービデオ監督を続ける一方で、一般映画の構想も温めていたが、昨年3月に「ステージ4」の末期がんが発覚。これを機に自身の闘病生活をシナリオにすることを決め、今年4月から主治医の反対を押し切る形で撮影をスタートさせた。完成試写会も6月26日に設定、クラウドファンディングも行った。
伊藤さんの体調を考慮しながらの撮影は異例の速さで進み、5月末にクランクアップ。「StageⅣ」のタイトルで無事、完成試写会も開催され、夫婦そろって登壇した。
当時2人を取材すると「この映画を通じて伝えたいことは」の問いに「『がんになったから終わり』じゃない。逆にがんじゃなかったら、自分の命をこんなに考えなかったし、人のありがたさをすごく感じた。まんざら、がんも悪いもんじゃないと思ってます」と笑みを見せていた。
伊藤さんの遺作となった「StageⅣ」は、再編集を経て海外の映画祭への出品、さらに国内での上映を目指していくという。












