フリーアナウンサーで気象予報士の根本美緒(47)の著書「少年野球が私たち親子を育ててくれた~家族が『ワンチーム』になれた理由~」が6月に発売され、評判となっている。根本は「土日が潰れる」との理由で敬遠されがちな“少年野球ママ”として9年間、奮闘。同著ではその経験や葛藤、家族の絆を描く。このほど取材に応じ、子供の「やりたい」をキャッチして「背中を押してあげてほしい」と語った。

 根本は高校生の長女、中学生の次女、小学生の長男の3児のママ。長女は小学2年の時、地元の少年野球チームに入団した。

「ずっとサッカーか野球をやりたいって言っていて。地元のチームのチラシを見て、体験に行ってみようかって。体験していた時にちょっと私が(その場を)外している間に、すでに入団することになっていました」と笑う。

 当時は生まれたばかりの長男の世話に追われ、チームに深く関わることはなかった。ただ、選手の卒業とともに保護者が一気に抜けた。

「ママたちがグラウンドを整備してラインを引き、球出しをする。まるで“ママたちの野球チーム”のようになった」

 とはいえ、専門的に指導したり、審判を務めたりすることはママたちだけでは限界がある。

「私の主人も含めて父親たちに声をかけたり、他のパパを巻き込んだりしましたね。その時には私も腹をくくってました」

 少年野球の運営は監督やコーチだけでなく、グラウンドを手配したり、練習試合を組んだりするなど、役割がある。根本は今、運営面でも尽力している。

 プロ野球日本ハムや侍ジャパンの監督を歴任した栗山英樹氏と仕事をともにした際、野球人口を巡る話の中で少年野球は負担が少なくなく、ママから敬遠されていると語り合った。

「今は共働きの家庭も多く、『土日ぐらい休みたい』と思うし」

 それでも根本家では長女だけでなく、次女、長男もチームに入団し、根本は9年もの間、関わってきた。長く続けられた理由の一つが「子供の変化を間近で感じられる」ことだった。

「長女は地味なほうで目立つことが好きではなかったんですが、野球で努力し、どんどん自分に自信をつけていった。中学ではキャプテンを務め、引退の時には『ママに活躍する姿を見せられたのが一番うれしかった』との手紙をくれて、涙が止まりませんでした。長男は甘やかされて育ちましたが、低学年の主将になって、リーダーシップを発揮するようになった。野球をやってなければ、こういうふうにはならなかった」と目を細める。

 子供の「やりたい」という訴えをキャッチすることも大事だと考える。

「長男が恐竜に猛烈にハマった時期があって、ようやく都合をつけて恐竜博物館に連れていった時には、すでに本人の熱が冷めてしまっていた。その時に子供が『これをやりたい!』と言ったその瞬間を逃したら、その熱量には戻らないんだって痛感しました」

 根本親子の場合は少年野球が子供の成長の一助になった。

「野球に限らず、サッカーでもバレエでも何でもいい。子供がパッと興味を示した時に、親が少しだけ腹をくくって、環境を整えてあげるのも大事かなと思います。子供と一緒に、これほど濃密な時間を過ごせる時期は本当に一瞬です。迷っている親御さんがいたら、お子さんの『やりたい』の背中を押してあげてほしいなと思います」

 根本の言葉は多くのママたちのヒントになるに違いない。

☆ねもと・みお 1979年2月10日生まれ。東京都出身。慶応大学を卒業後、2001年に宮城・東北放送にアナウンサーとして入社。気象予報士の資格を取得し、05年にフリーに転身。TBS系「みのもんたの朝ズバッ!」でお天気コーナーを担当し、人気を集める。現在はTOKYO MX「堀潤Live Junction」のコメンテーターなど。東京大学大学院博士課程に在籍。