歌手の五木ひろし(78)が30日、大阪市内で行われた「『よこはま・たそがれ』から55年 五木ひろしアニバーサリーコンサート」(9月9日=兵庫・アクリエひめじ)の取材会に出席し、昨年自身を襲った病や支えてくれた仲間と家族、亡くした2匹の愛犬について語った。

 五木は昨年、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患、気管支炎と診断され緊急入院。現在、大病を乗り越え全国を回るコンサートツアーの真っ最中だ。同公演では、誰もが歌える五木のヒット曲の数々に加え、自身が作曲し、作詞家・田久保真見さんが歌詞を書き下ろした新曲「千年の懸想文」などを披露する。

 今回のツアーについて「ずっと応援してくれたみなさんに対して、感謝の気持ちで応えなきゃいけない。体調を崩したこともあったんで、より一層、体を大切にしながら一日いちにちを今まで以上に大事にしてがんばっていきたい」と意気込んだ。

 入院時を振り返り「愛犬が2匹いたんですけど、下の子(トイプードルのムームー)が同じころに体調崩したんです。そして入院して。僕はその子のことを気にして入院してたんですけど、入院中に死んじゃったんですよ。僕の身代わりになったんだなって思いで。例えようのない寂しさ、悲しさなんですよ。そんなにつらいことはないですよ」と明かした。また、今年、もう1匹の愛犬チャチャも18歳で他界したと吐露した。

 しかし悪いことばかりではなかったという。「大変つらい思いをしたんですが、別のところで孫が生まれて、新しい出会いがあったり。今は娘が飼ってるワンチャンがうちに来て、その子の面倒をみてる」と語った。

 気付いたら入院しており、明治座の公演を多くの仲間が支えてくれたと感謝した。「吉(幾三)くんが一番最初にメッセージをくれた」と切り出し、里見浩太朗、山本譲二、竹島宏らが特別ゲストとして出演。「舞台中だったので(坂本)冬美ちゃんが出てくれて、がんばってくれました。僕の代役を太川陽介くんがやってくれました」と説明した。

 妻・和由布子さんには「女房がいなかったら、僕はいないってくらい助けてくれてますし、命を救ってくれたのも女房。(家族に心配をかけたが)より結束が強くなりました。孫が(五木ひろしを)分かるまで、がんばらないといけないなという目標ができました」。

 新曲に自身の思いを乗せて歌唱しているという。「百年先も千年先も自分の思いは変わらないというのは、とても大切なこと。人生ってのは出会いもあれば、悲しい別れもある。でもそれも含めて、ずっと思いは変わらない」と語った。