2024年8月にオーストリア・ウィーンで開催予定だったテイラー・スウィフトのコンサート襲撃を計画したとして、今年2月にテロ関連の罪で起訴されたベラン・アリイ容疑者(21)が、列を作っていたファンたちを車で引き殺す計画を立てていたことが分かった。英紙サンが28日、報じた。

 アリイ容疑者は27日に法廷で、ジハード主義者の英雄のように自分を「格好よく」見せるために、車、ナタ、爆弾を使ってテイラーのファンを虐殺しようと計画したと陳述している。裁判所は、アルバニア系オーストリア・マケドニア人のアリイ被告が、ウィーンで計画していたテロ行為の1か月前、19歳の時にイスラム国(IS)の指導者に忠誠を誓っていたことも明らかにした。

 また同容疑者は、ウイーンのエルンスト・ハッペル・スタジアムでの公演前に、爆発物を詰めた飲料水の缶を爆破させ、ナイフを持って暴れ回る計画だったという。

 しかし、CIAからの密告と思われる情報提供の後、アリイ容疑者はテイラーの3回の公演のうち、最初の公演の前日に、会場から南へ50マイル離れたテルニッツの自宅で逮捕された。

 警察は同容疑者が所持していた武器、1万8000ポンド(約387万円)相当の偽札、自家製爆弾の化学物質と部品を発見したと報じられている。

 また警察は、同容疑者の自宅から2017年にマンチェスター・アリーナで発生したアリアナ・グランデのコンサートでの爆破事件で、イスラム過激派のサルマン・アベディ容疑者が使用した爆発物トリアセトントリペルオキシド(TATP)を発見したという。この事件では22人が死亡している。

 アリイ被告は犯行を認めており、少なくとも20年の懲役刑に直面している。

 この事態により、テイラーの世界ツアー「エラス・ツアー」の一環として、オーストリアで予定されていた19万5000人のファンが集まるはずだった3回の公演が中止となった。チケットは完売状態だった。

 27日にニューヨークで青いチェック柄のドレスを着て会員制クラブに向かう姿が目撃されたテイラーは「公演中止の理由を知って、新たな恐怖を感じました」と語っている。裁判は5月下旬まで続く見込みだ。