吉本興業から、芸人の〝退所ラッシュ〟が話題となっている。3月いっぱいでライセンスの藤原一裕、元天竺鼠の天竺川原が退所。さらに2013年のR―1王者・三浦マイルドはマネジメント契約を解消し、あらたに営業サポート契約を結んだ。

「営業サポート契約」とはどういう契約なのか?

 お笑い関係者は「吉本は現在、専属マネジメント契約とエージェント契約に分かれている。専属マネジメント契約は、昔から芸能界では一般的なもの。仕事のブッキングや現場での対応などをマネジャーが請け負う。一方のエージェント契約はマネジャーを付けず、基本的にはタレントがすべてを請け負う。もちろん個人的にマネジャーを雇うことはあるが、その給料はタレントが負担することになる」。

 2つの契約の違いの一つにギャラの配分がある。「昔の吉本は『1対9(芸人の取り分が1割で事務所が9割)』なんてネタにされてたけど、さすがに闇営業騒動以降は改善された。タレントにもよるけど、今の吉本は、専属マネジメント契約は『5対5』が一般的」(同関係者)

 これに対してエージェント契約は「7対3」が一般的だという。「もちろん専属マネジメント契約よりは芸人の取り分が多いが、逆に言うと、吉本は何もしないのに3割入ってくる。これを不満に思う芸人もいるようだ」(同)

 今回、マイルドが新たに結んだ営業サポート契約はどうなのか? 「基本的には吉本の所属から離れて、仕事はギャラの交渉から全て芸人自身がやる。自分で取ってきた仕事についてはパーセンテージを事務所に払う必要もない。ほぼフリーと同じだけど、吉本との関係がなくなるわけではなくて、吉本に仕事の依頼があったら、それも受けるというもの」(同)

 今回、営業サポート契約を結んだ芸人はマイルド以外にもいる。判明しているのはウーマンラッシュアワーの村本大輔と中川パラダイス、〝スタンダップコメディアン〟のぜんじろう、落語家の桂三四郎などだ。

上段左から時計回りに村本大輔、中川パラダイス、桂三四郎、ぜんじろう
上段左から時計回りに村本大輔、中川パラダイス、桂三四郎、ぜんじろう

 テレビ局関係者は「マイルドも含めてみんな、個人で仕事を取ってこれる芸人ばかり。マイルドは現在、地元の広島を活動拠点にして個人的にライブなどのイベントを行っている。村本も、ずっと前からテレビの仕事はしておらず、吉本の劇場にも出ていない。自分で主催したライブを開いているので、所属する意味はあまりない。相方の中川パラダイスも村本と同様に吉本からの仕事は少ない。ぜんじろうも海外を回ったり、ほぼ個人で活動している。また桂三四郎などの落語家は勉強会など、小さな公演を個人的に開くことも多いので、あまり吉本に所属する意味はないかもしれない。今後、営業サポート契約を結ぶ落語家が出てくる可能性はある」と指摘する。

 タレントと芸能事務所の関係も変わってきたと言われるだけに、今後は営業サポート契約のような形態は吉本以外にも広まっていくかもしれない。