【取材の裏側・現場ノート】大相撲の湊川親方(28=元大関貴景勝)は、角界きってのボクシングファンでもある。5月4日に世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がラモン・カルデナス(米国)をTKOで下して防衛に成功。後日、親方に試合の感想を聞くと「僕のような素人の感想なんて、顔じゃない(分不相応)」と前置きしながらも、言葉からは自然と〝ボクシング愛〟があふれ出た。
湊川親方は「ファンとして純粋に楽しかったです。(井上は)ダウンしても盛り返して、しっかりと勝ちを決めている。(ルイス)ネリとやった時もそうですし。(ダウンで)普通なら焦ってしまう。そこからの立ち回り方を見ても、ダウンしてからの練習もしっかりしてるんだろうなと」と熱弁。好きな選手にはWBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(M・T)を挙げ「僕は左利きなので、サウスポーのボクサーに憧れがある」と目を輝かせた。
さらに、力士としての目線から次のように力説する。「(対戦相手との)『距離感』は相撲もつながってると思う。押し相撲同士なら、つかんでいるものがないからなおさら大事。(相手とは)腕の長さも違うし、力が伝わる距離も違う。そういう意味で、格闘技はつながっている。自分の強さが一番出る距離感というものは、必ずある」。格闘技としての共通点の指摘は、大相撲中継の解説と同様に明快だった。
強烈な突き押し相撲で4度の優勝を達成した名大関は、来年5月に計画される井上と中谷の対戦に「楽しみです」と注目。ドリームマッチが実現した暁には、改めて感想を聞いてみたい。(運動部・小原太郎)












