フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会が、元タレント・中居正広氏による元フジ女性社員への性暴力を認定する調査報告書を受け、一般社団法人「日本民間放送連盟(民放連)」は2日、人権意識やコンプライアンス(法令順守)に著しく欠けるところがあったとしてフジを厳重注意した。

 民放連はこの日、フジの清水賢治社長から第三者委の調査報告書や、同社の対応について報告を受け、注意することを決めた。また、清水社長は「当分の間、自社の役職員が民放連の理事、副会長、専門委員会委員長に就任することを自粛したい」と申し出ており、これを了承。というのも、2月に辞意を表明していた民放連会長を務めていた遠藤龍之介フジ元副会長は4月2日付で辞任、次期会長が就任するまで堀木卓也専務理事が会長を代行しているからだ。

 フジを巡っては、3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書で、女性への「性暴力は業務の延長上にある」と認定。「ハラスメントが蔓延している」「人権意識の低い企業体質」「杜撰な役員指名」「人材の多様性の欠如」など厳しく指摘された。清水社長は同日行われた会見で再生・改革プランを発表。「人権を軸に据えた改革を進め、メディアという公共財にふさわしい誇りと責任を胸に、歩み続けることをここに誓います」と意欲を示した。

「清水社長は、組合員が激増したフジの労働組合と何度も話し合いを重ねている。特に組合側は意思決定が高齢男性で占められてきた閉鎖的な組織体質を問題視。〝改革の最初の一歩〟として『女性取締役比率3割以上』を求め、清水社長が応じて実現した。とかく男性社会といわれるメディア業界ですが、清水社長は組合に〝メディアの鑑になる〟という改革の強い覚悟を明かしていると聞いている」(フジ組合員)

 とはいえ、まだ改革プランを発表したばかりで、実行できるかどうかはこれから。フジは生まれ変わることができるか。