ボートレース界のスーパースターとエンターテイナー――。この2人の夢対談が実現した。2025年のSG開幕戦となる「第60回ボートレースクラシック」が25日から30日の6日間にわたって開催される。舞台はボートレース若松。この大会に向けて激しい闘志を燃やしているのが覇権奪回に懸ける峰竜太(39=佐賀)と若松を純地元とする西山貴浩(37=福岡)だ。クラシックへの意気込みや“犬猿の仲”と言われる2人の関係性、そして引退…。思いの丈を赤裸々に語った。

 ――いよいよ今年もSG戦線が開幕

 西山 ようやくという感じですね。去年から若松で開催されるSGの権利を何とか取りたいという気持ちでやっていましたから…。ただ、やることは変わらない。いつも通りやるだけですよ。

 峰 西山はめちゃくちゃ気合、入ってますよ。だから、今回のクラシックの話題では全然、ふざけない。

 西山 それを言うなって…。

 峰 今年最初のSGですからね。やっぱり結果を出したいですよね。骨折した指もだいぶ良くなってきた。もう影響もほとんどないと思いますよ。それに若松は2021年のオールスターで優勝していますからね。やっぱりSGの中でもファンが選んでくれるオールスターは違う。すごく思い出のあるレース場ですよ。

 西山 若松と言えば田頭実さんでしょう。

 峰 お前、怒られるぞ(笑い)。

 ――近況は

 峰 正直、調子は良くないですよね。今年は優勝もないし、優出もからつの正月シリーズと2月の大村GⅠ九州地区選の2回。でも、その時、その時で流れみたいなものがありますからね。流れが来た時にしっかりそれを生かせるか。そう思ってやっています。

 西山 今年は事故が多いのが気になりますね。直前のとこなめGⅠ71周年のエンジンもひどかった。でも、あれだけ悪いエンジンの後だから、どんなエンジンを引いても良く感じるんじゃないですかね。

2024年5月多摩川オールスターで西橋奈未の水神祭を盛り上げる西山(左)と峰(右)
2024年5月多摩川オールスターで西橋奈未の水神祭を盛り上げる西山(左)と峰(右)

 ――西山選手は「峰は大嫌い」と公言。実際の2人の関係性は

 西山 大嫌いですよ。

 峰 僕もです(笑い)。

 ――峰選手の一番、嫌いなところは

 西山 一番、嫌いなところはタイトルとかを根こそぎ持って行っちゃうところですよね。みんな持って行こうとする。例えば、まんじゅうが3個あったとしたら、1人で全部、食べちゃう。普通、みんなで分けたりするじゃないですか。そういうのが一切ない。

 峰 あぁ~、分かる(笑い)。でも、やっぱりレースになったら勝ちたいじゃん。一切、悪気はないのよ。

 西山 確かに悪気はないですよね。だから、全部、食べちゃった後に謝るタイプ。「あ、ごめん。食べちゃった、ごめん、ごめん」って感じ。

 峰 ははは! まさにその通り!

 ――峰選手は西山選手をどう思っている

 峰 やっぱり面白いですよね。若い時から面白かったんですよ。ただ、昔は先輩も厳しかったし、好意的に扱ってくれるメディアも少なかったから、苦労したと思いますよ。

 西山 いやぁ~苦労しましたよ。怒られてばっかりでしたからね。まあ、あんまり気にしてなかったですけど…(笑い)。

 峰 今はこうやってボートレースを盛り上げてくれていますからね。僕とは違う形で業界を一生懸命、盛り上げようとしているのは本当にすごいと思っていますよ。

昨年のSGボートレースオールスター3日目に出場した峰竜太(左)と西山貴浩(2024年5月23日)
昨年のSGボートレースオールスター3日目に出場した峰竜太(左)と西山貴浩(2024年5月23日)

 ――プライベートで一緒になることは

 西山 ほとんどないですよ。趣味が全然、違いますから。僕はサーフィンとか全く興味がない。

 峰 そうだね。僕はあまりお酒を飲めない。だから、プライベートで一緒になることはほとんどないですよ。

 ――レース場ではよく2人で話をしている姿を見かける

 峰 西山はボートレースに関してはメチャクチャ真面目ですからね。よく「ペラをどうしたらいいですか?」とか聞きにくるんですよ。でも、必ず最後にボケを入れてくる。一生懸命、説明をした後に「分かりました。でも、もう一度、最初からお願いします」みたいな…。まあ、このボケがないと逆に心配になっちゃうんですけどね。話が終わってスッと帰ろうとする時は「えっ、行っちゃうの…。ボケないの」って思ってしまう(笑い)。

 西山 もう、欲しがりなんだから。

 峰 最後のボケを待っているみたいなところはあるよね。だから、ないと「えっ!?」ってなってしまう。

 ――今後の目標は

 峰 最近、調子悪いこともあってネットでは引退とか言われているけど、やっぱりもう1回グランプリを取らないと辞められない。2回取ったけど、やっぱり3回目を取りたい。21年の住之江グランプリは優勝戦1号艇で転覆。やっぱりあれを取り返さないと…。

 西山 もちろん今回のクラシックを取ること。そして、オールスターで優勝したい。グランプリよりもオールスターで勝ちたいですね。やっぱりファンの方々が投票してくれないと出られない大会。そこで勝って恩返しをしたいですね。

 峰 その気持ちはすごく分かる。僕もオールスターは優勝したいと思ってやっていて実際に優勝した時はやっぱりうれしかった。

 ――「引退」という言葉が出てきた。引退後について考えることは

 峰 人に何かを教えたいという思いはありますね。ボートレースのことはもちろん、それ以外も…。自分がやってきて身につけたものを伝えたい。

 西山 ラーメン屋ですかね。大庭元明さんみたいに…。あの人、2号店も出しましたからね。

 ☆みね・りゅうた 1985年3月30日生まれ。佐賀支部の95期生。佐賀県出身。2004年11月のからつでデビュー。同年12月の福岡で初勝利。05年11月のからつで初優勝。GⅠ初Vは09年2月の芦屋・九州地区選。SG初Vは17年7月まるがめオーシャンC。グランプリ2V。通算103V(SG6V、GⅠ19V)。身長173センチ。血液型=B。

 ☆にしやま・たかひろ 1987年5月15日生まれ。福岡支部の97期生。2005年11月の若松でデビュー。同年12月の大村で初勝利。08年9月の若松で初優勝。20年9月の徳山ダイヤモンドカップでGⅠ初優勝。同年12月にはグランプリ初出場初優出。通算51V(GⅠ4V)。身長168センチ。血液型=A。