【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。2月19日にプロ野球・ヤクルトの人気マスコットキャラクター「つば九郎」を支えた球団スタッフが亡くなったことが分かり、悲しみの声が多く上がりました。愛されるキャラクターを作り上げたスタッフさんのご冥福をお祈りします。
「つば九郎」はかわいらしさもさることながらその毒舌も人気の秘密。世間での不祥事や選手のスキャンダルを痛快にいじって球場を盛り上げてきました。人々が思いながらもなかなか口に出せない事柄を堂々と言葉にする。そんな人に僕たちはカリスマ性を見いだすことがありますね。今週は社会風刺を取り入れたフォークソングで「若者の代弁者」とも呼ばれたアメリカの伝説的歌手、ボブ・ディランの若き日を描いた映画「名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN」を紹介します。今作は、今年のアカデミー賞8部門にノミネートされるほど注目されました。残念ながら受賞を逃しましたが、すばらしい作品であることに変わりはありません。1961年、わずか10ドルを持ってニューヨークに降り立った19歳の青年が、時代の寵児としてスターダムを駆け上がる様子を描きます。
彼のフォークソングは社会風刺をする部分が、かつてのものとは全く違ったんですね。上京したばかりの62年はキューバ危機で、緊張状態が走っていました。そんな時代のある1日、ボブ・ディランがライブハウスでアメリカとか世界の平和とか、核の戦争って何なんだろうということに対して、メッセージを込めてフォークソングで歌ったわけなんですよ。そうしてあの有名な「風に吹かれて」が生まれたんですね。55年からは米ソの代理戦争・ベトナム戦争が始まり75年まで続きます。冷戦の時代にフォークギター1本で戦争というものに立ち向かった男の熱い魂が見事に映画として表現されていると思いました。
アメリカではハリウッドスターやタレントが自分の政治的思想などを結構はっきりズバズバ言うんですよね。それの先駆けとなったのがボブ・ディランじゃないのかなと僕は思います。1アーティストという枠を飛び越えて、平和というものを社会に訴えかけた「名もなき者」。ぜひスクリーンでご覧ください!











