先月急逝した女優・山本陽子さん(享年81)久々の舞台になるはずだった演劇「そして誰もいなくなった」(4月5~7日)のキャストが6日夕、会場の東京・江東区文化センターで囲み取材に応じた。

 山本さんは先月20日、帰宅直後の急性心不全により静岡・熱海の病院で死去。6日、山本さんの代役で稽古初参加の夏樹陽子(71)は、モデルから女優に転身する際、今の芸名に替えたエピソードを明かした。

「夏樹静子さん(作家、故人)の『夏樹』と山本陽子さんの『陽子』をいただいております。東映の天尾完次さんというプロデューサーが名付け親です。『ようこ』という名の付く女優さんはみんな大きいしビッグな方だから、これは合わせて、夏樹静子さんも素晴らしい上り坂だったのでくっつけたんだから、最高にいい名前だから頑張れって言っていただいた」

左から伶美うらら、野村宏伸、夏樹陽子、小野了
左から伶美うらら、野村宏伸、夏樹陽子、小野了

 ちなみに天尾氏は、1971年に「温泉みみず芸者」という映画で、当時の日本には浸透していなかった「ポルノグラフィ」という英語から「ポルノ」という造語を考えた〝ポルノ生みの親〟で知られている。

 舞台ポスターの山本さんの写真は、急きょ夏樹に差し替え。「笑ってない写真、探して」と言われ、夏樹が2時間ぐらい探して選んだ20枚のうち1枚が使われている。

 この日同席した野村宏伸(58)、伶美(れいみ)うらら(33)、小野了(64)ら他のキャストは2月末から台本を読み込んでいるが、夏樹は台本を手にしてまだ1週間だ。

「車好きっていうところ(共通の趣味)もありますし、私の憧れの方でもありましたので、精いっぱいやらせていただくので、見ててくださいねと言わせていただきたいです。できれば近くに来てくださって、背中をポンと押していただければありがたいなと思ってます」。夏樹は亡き山本さんに思いをはせた。

 関係者によると、昨年12月の写真撮影の際、山本さんはとても元気で「久々の舞台に胸ときめかせ、『こんな感じ? あんな感じ?』と役柄をイメージし、少女のように目を輝かせ、質問される様子は愛らしかった」という。山本さんが書き込みをたくさんしていた自分の台本は、スタッフらで千秋楽まで大切に保管し〝お守り〟代わりに。「マネジャーの方から『のぞかないでほしい』と言われている」(関係者)という。