〝女芸人マニア〟として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから〝馬鹿売れ〟しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、舞台に出てきただけでお客さんが笑顔になるという、ベテランの女ピン芸人を紹介する。

 そろそろ本気を出してきた芸人さんです。

【プロフィル】
 芸名:八幡カオル
 生年月日:1975年5月20日
 デビュー:2005年

 普段は、元お笑いコンビ「麦芽」の鈴木奈都さんが経営する「居酒屋なっちゃん」でバイトしながら、お笑いライブに出る毎日を送っている女ピン芸人です。ただお笑いの才能は確かなものがあります。

 最近では、八幡さんが舞台に出るだけでお客さんは笑ってしまう。それは今まで面白かったという信用があるから、舞台に出るだけで面白いと思ってしまうということ。舞台に出てきただけでお客さんが笑顔になってしまうなんて、お笑い芸人の理想です。

 またモノマネの見せ方がすごくうまい。八幡さんの代表的なモノマネに峯岸みなみさん、小池百合子東京都知事などがありますが、どちらもクオリティーがものすごく高い。ひと言なんかしゃべったら会場が爆笑に包まれる。メイク、表情、出で立ち、声質、しゃべり方、言葉選びなど全くスキがありません。

 もはやいるだけで面白い。天才かもしれません。女芸人№1決定戦「THE W」の予選でも、最も笑いを取っている芸人の1人です。でも決勝どころか準決勝にも勝ち上がっていない。なぜかネタになると、尻すぼみになってしまうところがあるのです。

 とても面白いのですが、爆笑を起こす時間が短いのです。いわゆる出オチという状態になっているのかもしれません。もしネタ時間が30秒くらいの賞レースがあれば、彼女に勝てる人はなかなかいないと思います。

 でも今年の「THE W」では少し変化が見られました。2回戦で負けてしまいましたが、初めから最後まで4分間、ずっとウケていた。本人がついに台本に力を入れはじめたのです。プレーヤーとしては一流なので、ネタを仕上げてきたら彼女に勝てる人はなかなかいない。本人も「ネタ作りを頑張った」と言っていました。これからの八幡さんは要チェックだと思います。

 賞レースは、どんなに面白い芸人でも勝ち上がれないことがある。八幡さんの場合、あとはタイミングだけだと思います。またなぜか写真集を自費出版で3冊も出している。かなりセクシーなシーンもありますが、エロですら面白くみせてしまう。彼女は鉄人です。

 そんな彼女に直接話を聞いてみました。

 ――芸人を始めたきっかけは

「芸人になる前は、バンドをやったり劇団に入ったりしていたのですが、どちらも挫折しまして…。この先どうしようかと思っていた時に、小学校の卒業文集に『コメディアンになりたい』って書いてたのを思い出した。お笑いをやらずには人生終われない、と思って始めました」

 ――モノマネはいつから始めたんですか?

「最初は『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』のオーディションのためにネタを探しまして、浅丘ルリ子さんのモノマネで出演しました。それが最初なんですが、峯岸みなみさんのモノマネは、他の芸人に『似てる』と言われて始めました」

 ――写真集も出しているが

「私が写真集を出したら面白いかなーと思って。イメージビデオとか面白いんじゃない?という声もありましたが、手に取ってペラペラめくってるみなさんの絵が浮かんで、写真集にしました。おカネの関係と自分の規模を考えてA5サイズという少し小さい版で作りました」

 ――憧れている芸人さんは?

「劇団ひとりさん、友近さん、ロバートの秋山竜次さん、レイザーラモンRGさん、かまいたちの山内健司さんなど」

 ――今後の目標は

「お茶の間、おじいちゃん、おばあちゃん、ネット民、世界の人々を笑わせたいです! そして『八幡フェス』というイベントを武道館でやりたいです!」