11月中に設立される旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)所属タレントの新エージェント会社社長にコンサルティング会社「スピーディ」(東京・港区)福田淳社長(58)が就任することが10月31日、決定的になった。福田氏はアメリカのショービズ界(芸能界)に精通。「日本の芸能界は世界的に見ても古い」を持論とする、らつ腕社長だ。いったいどのように問題山積みの旧ジャニーズ事務所を改革するつもりなのか。
故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、スマイルアップが被害者への補償を担い、11月中に設立される新会社が旧ジャニーズタレントとエージェント契約を結び、その活動をサポートしていく。両社の社長は東山紀之(57)が兼務する予定だったが、タレント間で今後の活動に不安を示す声が噴出。旧ジャニーズは、エージェント契約制に詳しい人材を招く必要性に迫られるなどして、女優のん(30)のエージェントを務めるスピーディの福田社長に接触した。東山はスマイルアップ社長に専念する。
福田氏は会社経営にたけた実業家だ。
「スピーディは8月、老舗出版社を合併して自社グループに取り込みました。福田さんは新事業をさらに推し進めようとした直後の10月、新エージェント会社社長の就任を打診されたようです」(旧ジャニーズを知る関係者)
福田氏は外国映画事業などを手がける東北新社でキャリアをスタートさせた。アメリカのショービズ界にも精通。同氏による旧ジャニーズ改革の一つは、タレントの立場向上になりそうだ。東北新社関係者の話。
「福田さんは東北新社の設立者、植村伴次郎から直接、薫陶を受け、ハリウッドで仕事する方法を学びました。アメリカのエージェント契約制に精通し、7~8年前から日本でもエージェント契約制を導入すべきと主張しています」
アメリカのショービズ界はエージェント契約制が主流だ。タレントは個人で活動し、エージェント会社から仕事を紹介され、この中から選ぶ。かたや日本の芸能界はマネジメント契約制。タレントは所属する事務所から仕事のすべてを管理される。
「福田さんは、アメリカではタレントにイニシアチブがあるけど、日本では事務所にイニシアチブがあると考えています。ジャニー氏の性加害が繰り返された一因も、ジャニー氏が旧ジャニーズJr.(現ジュニア)の生殺与奪を握ったことにあったとみている。日本でもタレントの立場をより強くすべきだと考えています」(前出旧ジャニーズを知る関係者)
日本の芸能界に対する持論は複数ある。いわく――「日本の芸能界は世界的に見ても古い」「ギャラの多くを事務所が搾取していて、タレントの取り分が少ない」「事務所が力を誇示するバーターなんてあり得ない」などだ。
ユーチューブやX(旧ツイッター)、インスタグラムなどSNSの運用にも精通している。香取慎吾ら元SMAPの3人はSNS展開で活路を見いだしたが、「福田さんは、旧ジャニーズの弱点だったSNSの活用を旧ジャニーズタレントに進言していくと思います」(同)。
スピーディに取材したが、「担当者不在です」と返答。メールでも取材を申し込んだものの、折り返しはない。
福田氏の方針はタレントの地位向上、SNSの積極活用、バーターの撤廃などとみられている。つい最近までの旧ジャニーズ事務所とは真逆のやり方といえるだろう。日本の芸能界の在り方を根本から変えるかもしれない大改革は成功するか。













