ネットテレビの街頭インタビューで「バキバキ童貞です」と答えたところSNSで拡散され、「バキ童」としてブレークしてしまったぐんぴぃと土岡哲朗によるお笑いコンビ「春とヒコーキ」。コント師として活躍する傍ら、ぐんぴぃのイメージを生かし、様々な方向からアダルトな分野に切り込んでいくユーチューブチャンネル「バキ童チャンネル」は登録者も100万人間近だ。しかし内容が内容だけに、2人やスタッフが苦労することも多いという。後編では隠れた努力から、今後の目標や芸人としての思いにいたるまで、大いに語ってもらった。
――動画ではアダルトな内容に触れますが、チャンネルの停止や収益化はく奪は怖くないのですか?
ぐんぴぃ その線引きに関して僕らは相当詳しいと思いますよ。テロップに載せてはいけない言葉や、カットの判断は高いレベルでできているんじゃないかな。
土岡 ユーチューブ側がAIで判定するから、漢字にすると生々しい言葉はひらがな、カタカナで載せることもあります。
ぐんぴぃ あくまで中身は変えずに、表現を変えて戦っていますね。
――そもそも土岡さんは下ネタが苦手だったそうですが…
土岡 どうしても下ネタって親や先生からも怒られるし、表に出してはいけないものだという意識はありましたね。
ぐんぴぃ 僕も全く同じですね、昔は下ネタは好きじゃなかったですから。今日も〇〇〇って言っちゃってるけど。
土岡 今日めちゃくちゃ〇〇〇って言ってるよね。
ぐんぴぃ 高校時代は下ネタを「逃げ」だと思ってて。簡単にウケるから使わないという、〝騎士道精神〟はありました。
――しかし今はアダルトな仕事もバリバリと…
ぐんぴぃ 今だから言えますけど、言いたくなさそうにしている人の下ネタは面白くないなと思って、切り替えた部分はありますね。「バキ童」である以上は下ネタをバッと言おうという。その意味でこのダウンジャケット(街頭インタビュー時に着ていたもの)は〝戦闘服〟です。
――動画では他の街頭インタビューで有名になった方とも共演されています
ぐんぴぃ お会いして、やっぱり根が面白い人じゃないとバズらないんだとは実感しましたね。インタビュー中の一言でインパクトを残せるのは、実はすごいことだぞと。
土岡 そもそも急に話しかけられたら怖いしね。普通は「ごめんなさい、ちょっとそういうのは…」ってなっちゃう。
ぐんぴぃ インタビューを受けている時点で優しい、いい人だぞってことは強調しておきたいです。
――視聴者には高学歴な方も多いと聞きました
ぐんぴぃ 僕らが好きなお笑いが、高学歴の人が好きな方向性なのかなとは思います。賢くてどこか馬鹿らしいものが好きで。
土岡 僕らは「トリビアの泉」とかが直撃の世代ですから。
ぐんぴぃ だから下ネタは扱っても、「お尻につっこんだ花火を点火してシューッ…」みたいなことはしません。
――「登録者数100万人」も見えてきましたが、動画の内容が〝丸く〟なるということは…
ぐんぴぃ あまり丸くなるということは考えてないですね…。今も平気で下ネタを使っていますよ。まだAIが別の業界用語だと思ってくれているアダルトな言葉もありますし。
――もはやAIとの戦いですね。ある意味、競争しているのでは
土岡 そうか、僕らがAIを育ててる可能性があるのか…!(一同爆笑)
――ぜひ今後の目標についても教えてください
ぐんぴぃ まあさすがに〝卒業〟したいぜ、とは思いますけどね…。本当に僕が童貞という前提で仕事が入ってるので。
土岡 数か月先まで童貞としての仕事があるんですよ。
ぐんぴぃ 概要を見て、「これは童貞じゃないとダメですよね?」って思うことは多いですね。今好きな人がいるわけでもないですけど、少しプレッシャーを感じています。
――土岡さんもお願いします
土岡 ネットでバズった方と会えるのは面白いんですけど、一方で芸人仲間も大切にしたいですね。例えばうちに〝スケベ大学学長〟として出演している「リップグリップ」の岩永(圭吾)さんのように、いろんな芸人仲間と一緒に盛り上げていきたいなと考えています。
――ちなみにお2人にとって芸人活動とユーチューブへの熱意の比率は?
ぐんぴぃ 2人とも同じだと思いますけど、芸人9のユーチューブ1、ですかね。賞レースの方がずっと気合いを入れていますから。それに「ユーチューブで人気ならいいじゃない」と思われていても、やっぱりテレビには出たい。今やっているラジオもSpotifyで日本1位になったので、いずれは〝帯ラジオ〟も目指したいですね。
土岡 僕はローカルなテレビ番組にも出てみたいです。芸人もスタッフも好き勝手やってる、そんな番組が好きなんですよ。
ぐんぴぃ 今って地上波では「童貞」と言えないらしくて。だからバキ童としてはほぼ出禁なんですよ。1回童貞として番組に呼ばれた時に、スタッフから「バキバキのウブ男」として紹介します、と。
土岡 「ウブ男」って表現聞いたことないよ。
ぐんぴぃ その後の放送を見たらさらに「バキバキの巨人」になってて。そんなに言えない言葉なんだと思って。
――そこに壁があったとは
ぐんぴぃ 真っすぐテレビに行くということは難しいかもしれないけど、下ネタじゃなくても面白いぞっていう部分を見せたいですね。
土岡 変な売れ方をした分、こっちはこっちで誰もやってこなかった方法で売れたいなとは思います。
――開拓していくということですね
ぐんぴぃ あとは主婦層にもウケたいな…。
土岡 家族連れが多いイベントの司会をやったりするんですけど、だいたいのお母さんは「バキ童」ってことを知らなくて。チラシには「ユーチューブで人気」と書いているから、「登録しますね」って言いながらバキ童チャンネルを開いちゃう。その時の何とも言えない表情が…。
ぐんぴぃ 切ねえよな…。主婦層って一番童貞に興味がないから、やっぱりそこにウケたいですね…。
――最後にユーチューブのファンに向けてメッセージをお願いします
ぐんぴぃ ないんだよな…(笑い)。でも見ている人は童貞ですからね。一緒に頑張りましょうってことですかね。一緒に卒業しよう、一緒に…。
土岡 そうですね…。僕らはおそらく同世代が好きだった話題をずっと取り上げていくので。あの頃の話をこれからもずっとやっていこうぜ、って言いたいですね。ずっと「ORANGE RANGE」の話をしようぜ、って。
【春とヒコーキ】土岡哲朗とぐんぴぃによるお笑いコンビ。2017年に結成し、コントを中心に活動中。2019年にはぐんぴぃが街頭インタビューで「バキバキ童貞です」とカミングアウトしてネットで話題に。その後「バキ童チャンネル」として開設したユーチューブチャンネルは、90万人以上の登録者数を誇る。

















