ボートレース徳山のSG「第33回グランドチャンピオン」(優勝賞金3400万円)は25日、12Rで優勝戦が行われた。風もほとんどない落ち着いた絶好の水面コンディションの中、磯部誠(32=愛知)がインから先マイに成功。猛追する石野貴之を振り切り、Vゴールを駆け抜けた。デビューから13年8か月で、うれしいSG初優勝。平成生まれでは初のSGタイトルホルダーとなった。
開口一番「本当にホッとしました」と安堵の表情を見せた。誠実で真っすぐな男が平成生まれ初のビッグタイトルを手にした。ただ、一筋縄ではいかない激闘のレースだった。「スタート事故だけは絶対ダメだと…。思い切って目標を下げてフルショットで」とコンマ15の全速スタート。「水面も良かったし、気持ち良く回れました」と1Mも完璧なターンで独走態勢を築いたかに思われた。
しかし、1M、2コースから差した石野がターンごとに距離を詰めてくる。「石野選手を意識して伸び寄りにした分、合っていなかった。それ以上に味わったことないほど緊張して、道中は力が入らずフワフワしていた」と薄氷を踏むような思いだった。
それでも最後は気持ちで振り切り、栄冠をゲット。ウイニングランでは詰めかけた大勢のファンの前で、お決まりの〝エテルニータ″のポーズで大声援に応えた。
昨年はGⅠ2Vなどの活躍で最高峰の舞台SGグランプリにも出場したが、今年はここまで0V。「グランプリを1回走ったのに、今年はダラダラしてしまって…。5月の平和島の前にとある知り合いの方にハッパをかけられた。それでもう一回、気持ちを入れ直して頑張ろう」と再び闘志を燃やし、最高の結果につなげた。
これで賞金ランキングも2位に浮上。昨年は初出場のグランプリで頂上決戦も味わっている。「自分は一走一走コツコツやるタイプ。来てくれたお客さんのお小遣いを増やすのが僕の仕事。これからも気を抜かずにしっかり走ります」と投票してくれたファンのためにも〝一走入魂〟の姿勢は変わらない。
大きな称号を手にして、ひと回りもふた回りも大きくなった男が、2023年後半戦も暴れ回るに違いない。













