俳優の中井貴一(61)が16日、都内で行われた「第32回 日本映画批評家大賞授賞式」に出席。出演映画「大河への道」で主演男優賞を受賞した。

 日本映画発展のための賞として生まれ、映画のプロが厳密に審査を行う「日本映画批評家大賞」は、今年で32回目。作品賞は狩山俊輔監督作「メタモルフォーゼの縁側」、主演女優賞は「夜明けまでバス停で」に出演した板谷由夏が受賞した。

 中井が主演を務めた「大河への道」は、落語家・立川志の輔が考案した落語が原作。大河ドラマ制作に関わる人々を描いた。伊能忠敬にまつわる物語は、現代パートと江戸時代パートに分かれて展開され、メインキャストが2つの時代ごとにそれぞれの役を演じる。

「時代劇を作ってもなかなか見ていただけない時代になってしまって…。でも、これはタイムスリップというものを使わずに共存させることができると思って。映画化のお願いにあがったんです」と製作のきっかけを話した。

 江戸時代パートではシリアスに、現代パートでは面白く演じた。「コメディーの方が数段難しい。笑っていただく点というのは人それぞれバラバラで…。芝居っていうのは間だと思ってます。喜劇の場合は0・1秒違うと笑っていただけない」。

 緊張感を持って現場に挑んだというが、司会者から「かっこいい中井さんも、困り果てている中井さんも魅力的です」と言われると、柔和な笑顔を見せた。

 その後、特別賞を受賞した立川志の輔に花束を渡すべく再登場。2016年に友人の勧めで原作を知ったと話し「『大河の道』というタイトルですから、当時は大陸に渡って大きな川を渡っていく1人の男の話だと思った」と会場の笑いを誘った。