サッカー・カタールW杯で、日本代表史上初のベスト8進出がかかるクロアチア戦が5日(日本時間6日)にキックオフ。守備のカギを握るのはアーセナル所属のDF冨安健洋(24)だろう。最終ラインならどこでもこなせる万能プレーヤーにエールを送るのは、J1アビスパ福岡公式アンバサダーを務めるHKT48の豊永阿紀(23)だ。アビスパ下部組織出身の冨安のプレーを見てきた豊永が“勝利の女神”として熱いメッセージを寄せた。

 豊永は2018年にアビスパ福岡の公式アンバサダーに就任して5年目。試合前恒例「チャント」独唱を行うなど「勝利の女神」として、サポーターからも愛されている。

代表の練習中に取材を受ける冨安
代表の練習中に取材を受ける冨安

 そんな豊永が熱視線を送るのが冨安だ。同じ福岡県出身で、アビスパ福岡のアカデミー出身選手として初めてA代表入り。かつて練習場に通うほど熱狂的サポーターだった豊永は、地元が生んだスターを特別な思いで見つめてきた。

「高校生のころ、1つしか変わらない冨安選手がプロサッカー選手として戦うことに衝撃を受けた日のことを今でも覚えています。個人的にもJ1デビューの試合は私自身のデビューと1日違いで、活躍の規模は比べものにならないけれど同世代の活躍から刺激を受けていました」

 2018年にベルギー1部のシントトロイデンに移籍。その後、イタリアのセリエAの古豪ボローニャに移籍し、21年からはイングランド・プレミアリーグの名門アーセナルでプレー。海外に渡っても古巣・アビスパへの思いをたびたび口にする冨安に対し、豊永は感謝してやまない。

「そんな冨安選手が世界で活躍すること、そしてアビスパのことを今でも大切に思っていることが本当に誇らしく、アビスパサポーターは冨安選手の出る代表戦を特別な目で見ています」

 日本代表はドイツ、スペインと同居した厳しい1次リーグを1位で突破した。「強豪国のそろったグループを、ドラマチックな展開で1位通過したという事実をかみしめながら、感動をくれた選手の皆さんに心からの敬意と感謝でいっぱい」

 アビスパ福岡公式アンバサダーらしく「日本代表の戦い方はアビスパがこの数年掲げてきた『堅守速攻』のスタイルと同じで、そういった意味でも楽しませてもらっています。世界の舞台では体格差もある中で冷静に守り、試合が動く時は本当に一瞬にして決まるのがとても気持ちいいです」と日本代表とアビスパを重ね合わせ、喜んだ。

 冨安は負傷明けで心配されているが、フル出場にも「問題ない」と語っている。初戦から守備陣を支えた板倉滉はイエローカード累積による出場停止で、冨安の活躍が期待されている。

「けがも心配されていましたが、スペイン戦での出場を知った時は本当にうれしかったです。絶対に通させない一手先を読んだ動き、青いユニホームの似合う高温の炎のような闘志がさらに研ぎ澄まされ、本当にかっこよかったです。クロアチア戦ではもっとその姿が見られるのではないかと思うと、今からもうずっとわくわくしています」と期待感をにじませた。

 最後に「初のベスト8まであと1勝。最後まで、今の日本らしいサッカー、誇りある戦いを見せてほしいです。日本から画面の前ではありますが、さらなる高みを目指す日本代表を心から応援しています!」と、勝利の女神としてエールを送った。