☆堀之内紀代子(43)岡山支部84期

 かつては阿波勝哉(79期)、最近では下出卓矢(99期)、藤山翔大(104期)、菅章哉(105期)、高田ひかる(113期)らが名を馳せる艇界の〝一撃専科〟に、新たに名乗りをあげたのが、ベテランの域に入った堀之内だ。きっかけは9月の蒲郡。手にした52号機は前節、127期の新人・仲道大輔(愛知)が最終日にチルト3度で乗っていた。

「私が5、6コースにいても内の人にとってプレッシャーにならない。そんな思いもあって、前からチルト3度を極めたいとは思っていた」

 渡りに船、とばかり試しに乗ったら伸びた。結局、プロペラは仲道の形のまま、節間チルト3度を貫き5勝、2着4本の荒稼ぎだ。しかし、短期間で習得できるほど甘くはなく、次節のからつでは2日目と3日目にチルト2度と3度を試したが「伸びないし、乗れない」で断念。4日目からはマイナスに切り替えた。

「4日目の準優進出戦はマイナスなのに伸びてまくった(2着)。分からないもんですね~。まあ、簡単に分かったら阿波さんがあんなに苦労しませんよね~」

 仕上げの奥深さを実感して迎えた3節目、びわこで出した結論はチルト1度。「まずまず伸びるし回り足もいい。ピット離れも持つ」というバランスが取れた足になり、節間チルト1度で11戦9勝の圧巻Vを飾った。続く児島でも準優勝戦でチルト3度で仕上げ、大外6コースから豪快にまくって白星奪取。優勝戦でも結果は4着も、1Mでは果敢に攻めて見せ場をつくった。

「私はまだ(チルト3度は)1年生ですから。引き出しも少ないのでこれからです」

 本人は謙遜するが、43歳でチルト3度に挑戦するのは頭(思考)が柔らかい証拠。艇界の〝新・飛翔天女〟が繰り出す次の一手が楽しみになった。

〈堀之内紀代子・出走予定〉
◇12月1~6日=芦屋GⅢオールレディース
◇12月16~21日=宮島男女W優勝戦

 ☆ほりのうち・きよこ 1979年9月9日生まれ。岡山県出身。岡山支部の84期生。1999年5月、児島でデビュー。初勝利は同年7月、津一般戦。2012年1月、児島で初優勝。2022年8月、津で通算1000勝達成。通算9V。同期に中村有裕、中島孝平、笠原亮、向井美鈴らがいる。