映画配給会社の東映が、東京・大泉の東京撮影所に10月1日から新しくバーチャルプロダクション部を発足させ、先端技術による新しい映像制作技術であるバーチャルプロダクションの実証試験に取り組むと30日、発表した。

 バーチャルプロダクションとは、仮想空間の背景と実物の被写体(俳優や小道具)を同時に撮影し、合成する撮影手法。多くは背景にLEDパネルを設置し、そこに映像やCGIを表示させる。

 東京撮影所に横30メートル×縦5メートルのLEDウォールを設置した、現時点では日本最大となるLEDスタジオを開設し、来年1月から運用開始する予定。今後の5年間で約20億円を投資し、映像作品の制作工程でLEDスタジオを利用していく方針だ。

 同社によるとアメリカ、インド、韓国などでは多くのLEDスタジオが設立され、作品も増えているが、日本で映画やドラマに使用される例はまだ少ない。映画配給会社が自前でLEDスタジオを保有・運用するのは国内初だという。

 LEDスタジオを活用することにより、撮影後の編集作業が大幅に圧縮されるほか、わざわざロケ地に行く必要もなくなるため、移動時間や天候に左右されず、経費を削減できるのか、俳優や監督、スタッフのスケジュールも確保しやすくなる利点があるという。