人気ドラマシリーズ「相棒 season21」(テレビ朝日系)に、初代相棒の寺脇康文(60)が帰ってくる。さまざまな候補が浮上した中、主演の水谷豊(69)がまさかの選択をしたのは、寺脇こそ〝ラスト相棒〟という強い決意があるからだ。2000年に始まった人気シリーズも幕引きに向けてラストランに入った。

 2000年に単発ドラマとしてスタートした「相棒」は、いまやテレ朝を代表する番組だ。水谷演じる杉下右京警部の相棒として、寺脇、及川光博、成宮寛貴、反町隆史が歴任してきた。3月に反町が卒業したことで、「いったい次は誰なのか?」とさまざまな俳優・女優の名前が取りざたされたが、「テレ朝でもトップシークレットで情報は一切もれてこなかった」(制作会社関係者)。

 そんな中、キャスティングに関して全権限があると言っても過言ではない水谷が選んだのは、寺脇だった。

 寺脇演じる亀山薫が相棒を離れたのは08年のseason7。それ以降、ゲストとしても一度も作品に登場することがなかったため、〝不仲説〟まで流れていた。だからこそこの発表は驚きをもって受け止められたのだが、ある芸能関係者は一笑に付す。

「演技にこだわりのあるタイプの寺脇さんが現場でいろいろ口出しすることを水谷さんが嫌がったなどと言われていましたが、そんなことは全くなかったです。番組降板後も2人はプライベートで連絡を取り合う仲でした。そもそも不仲だったらこんなキャスティングはありませんよ」

 寺脇は初代にして5代目の相棒となるのだが、〝最後の相棒〟という称号が付くことも確実視されている。「ちょっと前くらいから水谷さんは、相棒に関して『70歳を一つの節目に考える』という話をしています。今年7月14日には70歳を迎えるため、そう遠くないうちに番組終了という決断をすると言われているのです。5年先や10年先まで相棒をやるつもりはないのですよ。最後の相棒として、一から一緒にドラマを作り上げてきた寺脇を指名したのです」(前同)

 寺脇は23日、ツイッターに「いやー!遂に、発表できました! 皆さんからの、たくさんの嬉しいコメント!ほんとに感謝です! 『泣いちゃいました』なーんてコメント見ると、じんわりくるものがあります。皆さんに楽しんでもらえるよう、しっかり準備して、臨みます! 改めて、ほんとにありがとう!!」と投稿した。

 season21がスタートするのは10月。テレビ全体の視聴率が落ちるのと比例して相棒も低下していたが、ファン待望の杉下・亀山コンビの復活で高視聴率が見込めそうだ。