三原じゅん子参院議員が座長を務める自民党の「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策PT(プロジェクトチーム)」が6日、党本部で会合を開いた。
同PTは、フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さんが、ネット上で誹謗中傷を受けて自死に追い込まれたのをきっかけに三原氏が発足させた。
会合では花さんの母、響子氏を招いて意見を聞いた。今年6月、同PT事務局次長として政府に提出した「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の更なる対策に向けて」という提言書の内容などを担当した同党の山田太郎参院議員は、響子氏に「被害者の遺族として政府・自民党に何を求めていきたいか」と質問した。
響子氏は、ネット交流サイト(SNS)の投稿者特定の迅速化やネット利用に関する教育の充実を求めたという。「ネット上のモラルやルールに関する整備は、早急に官民が連携していきます」(山田氏)
政府与党は、秋の臨時国会に向けて、発信者情報の開示を定めるプロバイダー責任制限法を検討する作業を急ピッチで進めている。しかし、被害者救済に向け、規制を強化する方向で議論が進む中で、罰則等が行き過ぎれば「表現の自由」を萎縮させる恐れが出てくる。
山田氏は「政府への提言には、表現の自由に十分に配慮した上で、被害者救済の実効性の強化が図られるようバランスを取りました。表現の自由、匿名の表現の自由をどう考えていくのかが、これからも重要なテーマになっています。PTは、今後も継続的な検討を重ねて対応する方針です」と話している。