川崎競輪場で55年ぶりに開催されたGⅠ第36回全日本選抜競輪を制した郡司浩平(30=神奈川)が18日、神奈川・川崎市役所を訪れ、福田紀彦市長(48)に優勝の報告を行った。合わせて新型コロナウイルス感染症対策に100万円を寄付した。

 優勝報告を受けた福田市長は「(優勝の)一報を聞いた時はやったという思い。うれしいニュースをありがとう」と郡司を祝福。これまでもグランプリ出場報告で郡司とは顔を合わせる機会があり「前回来た時もすごくいい表情をされていて、やってくれるという期待感があった」と話し「桜花賞(川崎記念GⅢ・4月8~11日)もすぐだし、グランプリも決まって忙しいと思うが、頑張ってほしい」と激励した。

 無観客の中でのモチベーションについて聞かれた郡司は「見てくれる人、応援してくれる人の思いを感じて走れたことが優勝につながったと思う」と、ファンの無言の後押しが力になったと強調。それを受けた福田市長は「レースはやはり観客がいてこそ、生で見てこそだと思う。郡司選手からいただいた気持ちを収束に充て、お客さんが来る状態、日常を早く取り戻したい」と、一刻も早いコロナ収束を約束した。

 また、郡司は市長との歓談の中で川崎競輪の施設にも言及した。選手宿舎が競輪場と離れており、バス移動を伴うことが選手の負担になっていることに触れ「もっと競輪場の近くや敷地内に宿舎を建ててもらえるよう検討してもらいたい。県外の選手からもそういう声が多い」と〝直訴〟。同席した選手会神奈川支部長の対馬太陽(42=神奈川)も「(新しい)宿舎ができれば、またGⅠやグランプリを呼べて郡司選手も走れる。川崎を日本一の競輪場にしたい」と力を込めた。

 昨年の競輪祭(11月)に続きGⅠを連覇できたことで、次なる目標は年末のグランプリに設定した。「誰もが狙うレースだと思う。GⅠを取ることを目標にやってきて2つ取れたので、次はそこへ向けてやっていこうと思います」。ここ1か月はさすがに〝やりきった感〟が強く「気持ち的にも体力的にもひと息つくところがあった」と話すが、直前の大垣記念がピリッとしなかったこともあり「いつまでも優勝に浸っているわけにはいかない」と、気持ちを切り替え、入れ直した。

「自分が波に乗れている時に(地元でGⅠを)取れたというのは選手にとっても特別なこと。これをきっかけに体力面、技術面などもうひとランク上に上がれるようにやっていきたい」。さらなる高みを目指す郡司の進化は、まだまだ続く。